日本でやっておくべきこと

さて赴任に当たり、日本を出発する前にやっておくことは色々あります。シンガポールに来てからでもいいことは後回しにして、日本にいる間にやるべきことを優先して進めることが必要です。

■ 各種書類の取り寄せ ■
シンガポールでの生活の立ち上げで必要になる書類は日本で取り寄せておくことが求められます。万一忘れてしまった場合は遠いシンガポールより日本にいる親戚に頼むとか、最悪は自分で一時帰国する羽目になってしまいますので、絶対に漏れないように注意して下さい。
 1)英文での卒業証明書 : グリーンカード取得の為に必要。出身校より取り寄せ。
 2)戸籍謄本 : 家族を呼び寄せる場合に必要。

■ 引越しに関係する手続き ■
国内での引越しと同様に、住民票、郵便局、銀行手続きなどを行ないます。特に住民票は海外転勤となるので、一時的に日本の住民票から消えることになります。

■ パスポート期限の確認 ■
パスポートの残存期間はあまり短いとトラブルのもとになりますので、もし6ヶ月を切っている場合は更新しておくのがいいと思います。

■ 国際運転免許証の取得 ■
シンガポールは車社会であり、多くの会社は自動車を貸与し、車通勤になっていると思います。逆に言うとアジア諸国の中でも車の運転が安全に行なえるということであり、海外駐在員に対して車の運転が認められている数少ない国でもあります。
運転免許はシンガポールに来てから取得することになりますが、運転免許を取得するまでには勉強期間(英語の学科試験なのでちょっと時間がかかります)と受験申し込みから実際の受験まで、合格後、免許を取得するまでの期間、などを考えると通常は2~3ヶ月かかってしまいます。よってそれまでのつなぎとして国際免許証を取得しておかないと、免許取得までの間は運転出来ないことになり不便です。
国際免許証は有効期間が1年ありますので、これを取得しておけば運転免許試験も余裕を持って受けられることとなります。
取得に当たっては、パスポートと写真を持参し各都道府県の運転免許センターに行けば、大抵は30分ほどですぐに発行されます。
詳しくは各都道府県の運転免許センターに問い合わせてみて下さい。

■ 学校手続き ■
もし子供さんがいてシンガポールの日本人学校(小学校、中学校)に通わせたい場合には、こちら向けの教科書を事前に日本で入手しておく必要があります。これは「海外子女教育振興財団」に自分で出向いて入手することになります。詳しくは現在の学校で先生より教えてもらえると思いますが、必要なら下記に問い合わせてみて下さい。尚、インターナショナル・スクールなどに通わせる場合は不要です。

<海外子女教育振興財団のHP>
https://www.joes.or.jp/

■ 自動車の売却 ■
流石に海外にまで自動車を持ち込むことは出来ません。(お金がかかります)
よって出発前に売ることになります。売りっぱなしなので、買ったディーラーではあまり高く買い取ってくれませんので、もし人気のある車に乗っている場合には買い取り専門店に売却するのが有利になります。念のためディーラーと買い取り専門店と両方で見積もりを取って比較するのがいいでしょう。私の場合では買い取り専門店の方が10万円ばかり高く買い取ってくれました。

■ 現金の用意 ■
シンガポールの通貨はシンガポール・ドル(S$)で、もちろん日本円は使えません。よって最初の生活立ち上げの為の必要な現金はある程度用意しておく必要があります。これは現金だけでなくトラベラーズ・チェックでもOKです。むしろ紛失の危険を考えた場合はトラベラーズ・チェックの方が安心です。もちろんクレジット・カードも使えますのでそれも用意しておいて下さい。
注意すべきは当面必要なお金の他に、銀行口座開設で求められるデポジット(預け入れ金)を用意することです。金額はいくつか種類がありますが、最初はS$3,000(約20万円)程度だと思いますので、この分は通常生活費用とは別に用意しておいて下さい。
尚、日本円現金のS$への換金は銀行窓口や街中でのマネー・チェンジャー(両替商)で出来ますが、トラベラーズ・チェックはマネー・チェンジャーや郊外の銀行支店では扱ってくれませんので、大きな支店へ行くか、チャンギ国際空港内のマネー・チェンジャーで両替する必要があります。

(2004年3月31日)