開眼!グリップの重要性

私はシンガポール駐在時代の2002年に43才にして初めてゴルフを覚えた。その年齢のハンデを克服すべく、残り駐在期間3年は毎晩練習場で打ち込み、毎週末はラウンドに行くという、今では考えられない位ゴルフに打ち込んでいた。そのおかげで帰国前にはベストスコア90まで出すようになり、ようやく人並みの腕前になったと喜んでいた。

しかし2005年に帰国してからというものの・・・。
やはり日本では毎週ラウンドするなど考えられず、せいぜい年に10~15回程度のラウンド回数に減ってしまい、また練習も平日には行なえないため自然とゴルフの情熱が薄れ、昨年2009年まではほとんど練習さえしないようになっていた。

そのためスコアはどんどん悪くなる一方で、ベスト90の栄華はどこへやら、この2年は100を切ることも適わず、しかも昨年後半からはドライバーのスライスが激しくなりアイアンも皆、右へ飛んでゆく始末。
おかげで今年2010年はすでに6ラウンドしたにかかわらず平均スコアは121と、全くの初心者レベルに戻ってしまった。

こうなると流石にあせるもの。昨年後半より毎週週末は練習場に行き300発ほど打ち込むようにしたが、一向に改善されない。あれこれ苦心して改善しようとしたが一向に直らず、ほとほとまいっていた。

半年近くも悩み続ける毎日を過ごしつつ、たまたま先週土曜日の夜に、WEBサイトのゴルフレッスンを色々見て、1つ1つ基本から振り返ってみることにしたのである。

レッスンなのでまずグリップから入る。
見るとグリップの基本は両腕をダラリと下げた形でクラブを握るとある。加えてクラブをゆるく握るために、左手の親指はグッと強く押さえつけるのではなく、クラブの右側にまっすぐ伸ばすように当てろ、と書いてある。

その通りに部屋の中でクラブを握ってみると、だいぶ従来の握りと異なる。
そう、私はスライスを嫌がるため、左手は極端なフックグリップ、右手はそれに合わせ下から握りこむという変則グリップになっていたのである! しかもそれでも当たりが悪いため、インパクトで手首をこねくり回すように返すという、変な癖がついていることに気付いたのであった。

そこで翌日早速練習場へ行き、ダラリと下げた形でのグリップで打ってみた。
最初は相当違和感があったので何度も素振りを繰り返した後、恐る恐るボールを打つと・・・。

何と! ビシュンッ!と実にきれいに当たるではないか!

これは驚き 桃の木 山椒の木 で、もう一発打ってみても同じように綺麗にクリーンに当たるのである!
あれ~?? これまでのコスリ玉はどこへ行ってしまったの?? と思いながらクラブを変えて色々打ってみたが、時々ダフる程度で、これまでにない当たりの連発。スライスは綺麗に消え、ドライバーも気持ちよくまっすぐ飛んでゆく!

そう、グリップを基本に忠実に変えただけでこんなにも変わることに、今更ながら気付いたのである。

これは嬉しい!

あまりの嬉しさに時間のたつのを忘れ、3時間以上も打ち続け自信を深めたのであった。
そうなんです、たかがグリップと言うなかれ。
ゴルフは基本に忠実が一番ということを改めて知らされた一日であった。

今週末もラウンドがあるが、この打ち方でいい結果が出るかどうか、今から楽しみ。
いかにグリップが大事か、本当に心底思い知らされたのであった。

(2010年3月23日)