新車の購入 (ホンダ/オデッセイ)

車が大好きな私は帰国後すぐに車を買いましたが、買った車はホンダのオデッセイです。7人乗りのいわゆる「ミニバン」というやつです。

もともとスピードマニアの私は免許を取ってからずっとスポーツタイプの速い車ばかり乗っていました。特にターボ車が出てからは長い間、ターボ車ばかりでした。そのため、当時からはやりだしていた「ミニバン」なんか邪道である、と考え、とても自分で乗ろうとは思わず、道路を走っていて前にミニバンがいると「邪魔くさいなあ」と思っていました。

しかし「シンガポール駐在記」の自己紹介にも書きましたように、そろそろターボにも飽きてきた頃、ちょうどいいタイミングで発売されたホンダの7人乗りミニバンの「ストリーム」のデザインに一目惚れしてしまい、すぐさま購入。すっかりお気に入りで毎週磨いて大事に乗っていました。ミニバンと言えどストリームはむしろスポーツ車とも言える運動性能の良さがあり、なおかつ広い車内空間が理屈抜きで気持ち良かったことが印象に強く残っています。ミニバン嫌いの私がすっかり逆転してミニバンファンになってしまったのです。しかし購入後わずか半年でシンガポール駐在を言い渡され、泣く泣くストリームを売ってシンガポールに赴任したという経緯があり、そのストリームが今の私のペンネームにもなっています。

ホンダ/ストリーム

そこで今回帰任するに当たり、当然考えたのは再度のミニバンの購入です。あの気持ち良さを味わってしまった以上、今更普通の乗用車には戻れなくなっていたのです。
候補は最初は再度ストリームを購入することを考えましたが、既にストリームは発売後4年を経過しており、今となっては古くなってしまっていました。モデルチェンジもまだ先のようであったので、仕方なく別の車を探しました。


ミニバンと言っても2種類あります。
1つはいわゆる「1BOXタイプ」と呼ばれるもので、背が高く室内が非常に広いことが特徴です。代表的な車としては、トヨタのエスティマやホンダのステップワゴンがあります。しかしこのタイプは家族は気持ちいいかもしれませんが、とても運転する楽しみは得られそうもなく、最初から候補外としました。
もう1つは「乗用車タイプ」と呼ばれるもので、普通の乗用車の後部トランク部を伸ばして7人乗りにしたようなタイプで(とは言っても普通の乗用車よりは背は高いのですが)、代表はホンダのオデッセイ、ストリーム、トヨタのウイッシュなどです。これは室内高が1BOXほどではありませんが、運転していて乗用車と同じ感覚で運転出来るので違和感をほとんど感じないですみ、加えて7人乗りの広い室内空間もあるという優れものです。

運転すること自体が好きな私は、迷わずこの乗用車タイプより候補を絞りました。加えてホンダの気持ちよくどこまでも回るエンジンの素晴らしさに惚れ込んでいた私は、既にしてトヨタや日産を買う気にならず、自然とホンダ車を前提に検討、となりますとストリーム以外ではオデッセイしかありませんので、検討も何もあったものではありません。当初よりオデッセイに決め打ちして考えました。しかもこの現行型オデッセイは発売されてまだ1年足らずなので新しく、しかもホンダらしい、ちょっとワルっぽい外観も気に入っていました。

すぐさまストリームの時のセールスマンのHさんに国際電話し、シンガポールにいる間にグレードからオプション、価格折衝など全て終わらせて、帰国後すぐに乗れるようにしていました。


オデッセイのエンジンは2種類あり、いずれも2400cc4気筒で、標準版は160馬力、スポーツタイプのアブソルートには200馬力エンジンが搭載されます。もちろん迷わず200馬力のアブソルートを選びました

次はボディーカラーとオプションの選定で、このあたりが車購入で一番楽しい所ではないかと思います。
カラーは最初はとても目立つ真っ赤にしようかと思いましたが、セールスマンのH氏いわく「赤はメタリックでないので、日焼けして色あせしますのでお勧め出来ません」とのこと。(お勧め出来ない色を売るのは問題だと思いますが(笑))
よってストリームと同じパールホワイトにしました。これも実際に見ると、とても綺麗なホワイトカラーなのでお気に入りの色となりました。オデッセイはブラックも人気色ですが、黒は手入れが大変ですぐに細かい擦り傷がつきやすいのでやめました。

パールホワイトのオデッセイ

ローダウンで車高はかなり低くなりました

お次はオプションです。
最初に迷ったのは、純正のHDDカーナビをつけるかどうか、です。何と言っても36万円もする高価なものなのですから。これまで私はカーナビは付けたことがなく、また無くてもあまり不便は感じていませんでしたが、決め手になったのは、オデッセイのこのHDDカーナビは「音声で操作出来る」という点でした。カタログを見ると例えば運転中にマイクに向かって「近くのガソリンスタンド」と話しかけると、カーナビが現在地に最も近いガソリンスタンドを探すのです。「これは面白い!」ということで新しもの好きの私は迷わず購入することに決定しました。

このカーナビ、いざ付けてみると本当に便利です!
常時、携帯電話を接続しておけば適宜渋滞情報をダウンロードし渋滞を避けながら道案内してくれます。地図なんかなくてもどこでも正確に、渋滞を避けながら道案内するのですから実に便利。もう手放せません。音声で操作出来るのも便利です。カタログを真似して運転しながら「近くのコンビニ」と話しかけるとちゃんと近くのコンビニを探してそこまで道案内してくれます。どんなに遠くにいても「自宅へ帰る」と話せば、渋滞を避けて自宅まで誘導してくれます。画面も大きくてとても見やすいです。いや、カーナビがこんなに便利であるとは驚きであり、思い切って付けて大正解でした。
同時に取り付けたETC、これもいいですね。高速道路の料金所でも渋滞している車をよそ目にノンストップですいすい通過出来るのは最高の気分です。

次はミニバンでは定番のドレスアップです。もともとホンダのミニバンはエアロパーツを付けると、とてもサマになるので前のストリームでもフルエアロにしていましたが、オデッセイも当然そうしました。更にはマフラー交換、サスペンション交換によるローダウンまで行ない、外観はとても格好良くなりました。本当はアルミホイールも交換したかったのですが、予算オーバーなので今回は我慢。純正でもまあまあいいので当面はこれでいくつもりです。

あと1つこだわったのはオーディオの音質
こればかりは標準スピーカではダメだろうと思い、ドアパネル(前後4箇所)にはKENWOODの2WAYスピーカを、インパネには高音用のスーパーツイータ、助手席下にはJVCのスーパーウーファを取り付けました。特にこのウーファは低音を実によく響かせてくれるので最高です。


さていよいよ納車されて運転席に座ってみます。今度のオデッセイはミニバンらしからぬ未来志向のインパネなので、座った瞬間にわくわくさせてくれます。デザインも非常に良く、カーナビなども見やすい位置に配置されています。メーターもとても明るく見やすいのがGOODです。シートも厚みがあって座り心地はちょっと硬めでいい感じ。これは長距離走行をしても全く疲れを感じさせない優れものです。

ちょっと未来的なインパネ

いざエンジンを掛けた瞬間もいい感じ。マフラー交換していることもあり、「ドウン!」という腹に響く低音が、これからのハードなドライブを予感させ、いっそうわくわくさせます。
これも奥さんに言わせれば「うるさいだけ」だそうですが・・・(笑)。

問題の動力性能ですが、これはスピード派の私に取っては「必要にして充分」という感じでしょうか。
車重が重いので以前乗っていたスカイライン・ターボのようなロケット並みの加速感はありませんが、流石は i-VTEC の200馬力エンジン、ちょっとアクセルを踏み込むと実に気持ちよく「ギュイ~ンンンン・・・」と加速してくれます。サウンドも良く、回転が上がるにつれていい音を出してくれます。高速走行でも余裕の固まりという感じなので全くストレスを感じることはありません。バックミラーに写るフロントマスクも迫力あるのでしょう、高速道路で前の車に追いつくと、黙っても道をあけてもらえます。
欲を言えば150kmを超える高速域でアクセル全開にした時にもっと強烈に加速してくれるといいのですが、まあスポーツカーでないので現状でもいいかと思っています。
でも普通に運転するお父さんでしたら、ここまでのエンジンは不要で標準の160馬力タイプでいいかと思います。それも試乗しましたが、街乗りでは充分トルクがあって気持ちよく運転出来ました。


何と言ってもいいのは、ワルっぽい迫力ある外観とにかく広い室内です
室内はストリームよりずっと広く感じ、とても気持ちいいです。特に室内の幅があるのでゆとりを感じます。常に7人乗るわけではありませんが、この3列シートの広い室内というのは、理屈ぬきで気持ちいいですね。これこそミニバンを買う最大の目的となると思います。3列目シートを倒せば荷物は無制限に積み込める感じで、実際に家族で一度、実家の仙台まで帰りましたが、あれほどたくさんの荷物を積んでもまだまだ余裕がありました。

ゆとりある広い室内

この3列目シートを倒すと実に広い

意外なのはこれだけの高性能にかかわらず燃費がいいこと。街中は流石に7.5km/L程度ですが、高速を使って郊外ドライブすると10.5~11km/Lは軽く走ります。結構なスピードで走っているのにかかわらず、です。以前乗っていたストリーム(2000cc)でもここまでは走りませんでした。ハイオクガソリンはちょっと痛いですが、これだけ燃費が良ければこれはもう、満足です。やはり最新の車はいいんですね。

とにかくこのオデッセイ、予想通り最高の満足感を得られます。選んで大正解でした。
ミニバンとしては珍しい「1人で乗っていてもサマになる」車です。

問題は、車をストリームからオデッセイに変更したので、私のペンネーム「stream」をどうするか、、、ですが、これはこれからも stream で貫きたいと思っています。既に4年近く使った愛着あるペンネームなので、今後も大事にしたいと思います。

(2005年8月28日)

(2024年3月28日追記)
このオデッセイは本当にお気に入りで、7年間10万km弱乗りました。流石に距離を乗ったので2012年9月に買い替えましたが、その頃には良いミニバンがどのメーカもなかった上に、久しぶりにセダンに戻ろうと考え、スバルのスポーツセダンのレガシイB4に乗り換えました。これはこれでご機嫌な車でやはり7年半乗りましたが、オデッセイは今でも印象に残る名車でした。尚、現在は2020年型ホンダのアコードのハイブリットに乗っています。発売3ヶ月以上前から予約して購入しましたが、これまたビシビシよく走りご機嫌な車です。