通勤地獄とはまたたいそうなタイトルですが、日本帰国後の通勤状況はシンガポールに比べて月とすっぽんです。
シンガポールでは会社から貸与を受けた車での通勤でした。住まいはシンガポール中心部のCITYで会社は東部の端っこでしたが、もともと小さな国である上に高速道路も無料で気楽に使えたので、通勤時間は30分もかかっていませんでした。よって8時に家を出れば始業時間の8時30分にはゆっくり間に合っていましたので、朝が弱い私にとっては大変楽チンでした。
しかし予想通り(?)帰国後はそうはいきません。
自宅は千葉県の成田市で、新しい勤務地は東京の丸の内なので、結構な遠距離通勤となってしまったのです。
使っているのは総武快速線です。
これは成田空港から出ているのですが朝は空港から乗る人はほとんどいませんので、成田駅からですと必ず座れます。帰りも東京始発を選べばゆっくり座って来れるので楽チンです。しかし成田~東京の所要時間は1時間15分かかるので、成田駅~自宅の移動時間、電車を並んで待っている時間を含めると片道1時間50分もかかってしまいます。
新職場の始業時間は8時50分なので8時40分までには着きたいのですが、そうするためには自宅を朝6時40分には出ないと間に合いません。シンガポール時代には8時に自宅を出ていたことを考えると1時間20分も早起きする羽目になってしまいました。よって今では毎朝5時30分には起床しています。帰国後4ヶ月が経過しすっかり慣れてしまいましたが、最初は眠くて仕方ありませんでした。
横須賀線直通の総武快速線
電車の中ではただ寝ているのももったいないので、半分は起きて本を読むようにしています。おかげで色んな本をたくさん良く事が出来、かえって良かったと思っています。最近は、以前より好きだった清水一行の小説を読み漁っています。1週間に1~2冊は読んでしまうのでそろそろ清水一行の本はネタ切れとなっており、次は何を読もうかと考えているところです。
このように朝は必ず座れるからいいのですが、問題は帰りです。
成田行きで東京駅始発がたくさんあるわけではなく、多くは横須賀線からの直通電車になってしまうので、うまく東京始発電車に時間が合えば並んで座って帰れますが、仕事の関係や飲み会などの後で時間が合わない時は立ちっぱなしになってしまいます。この場合は千葉でも座れず、たいていはその先の四街道か佐倉まで立ちんぼになるので、1時間以上立つことになります。
仕事の後にこれでは疲れてしまいますので、そういう時はちょっと奮発して快速のグリーン車に乗って座って帰るようにしています。しかしこれは片道950円もかかってしまいます。うまく時間が合えば特急電車もあります。この場合は900円でゆっくり座れ、しかも喫煙車まであるので最高です。通勤開始当初は、そういう時でも無理して立って帰っていましたが、やはりグリーン車や特急電車の方が圧倒的に楽チンなので、最近ではそういう時はグリーン車か特急で帰るようになってしまいました。これを月に10回以上やっているので、追加料金だけで1万円以上はかかっています。もちろんこれは通勤手当対象外なので自腹です。痛いです(涙)。
快速グリーン車2階席(2022年撮影)
それと1つ問題があります。
この総武快速線、良く止まるのです!
朝の数分の遅れは日常茶飯事。これは出勤時間に些少余裕があるのでたいした問題ではないのですが、架線事故、ポイント故障などで止まってしまうことが多く、そうなった場合はとても悲惨です。しかも総武快速線は横須賀線と直通運転なので千葉方面で問題なくても、横浜、大船方面で何か事故があったら総武線まで影響が出てしまい、すぐに止まってしまうのです。一度、千葉駅のポイント故障で朝から止まってしまったことがあり、すぐさま各駅停車に乗り換えたにかかわらずそれもノロノロ運転となり、会社に2時間以上も遅刻したことがありました。
またつい最近の話では、午後3時頃の架線事故の影響で一晩中ノロノロ運転となってしまい、東京駅8時出発で成田到着まで4時間以上もかかってしまいようやく着いたら夜中の12時になっていました。そういう時はまず電車が来ないのでホームに人があふれ、やっと来たと思って乗り込んだら今度はノロノロ運転。津田沼駅まで何とか行きましたがここでストップ。1時間近くも動かずウンともスンとも言いません。もう地獄です。車掌さんに聞いたら「千葉駅のホームで電車が詰まっており動かないのです。運転再開の目処は立ちません。」とのことでした。仕方ないので電車をおりて近くの新京成の駅まで歩き、そこから京成に乗り換えて成田まで帰ってきました。流石にこの時はぐったりで、翌日は会社へ出ても疲れて仕事になりませんでした。
しばらくこの通勤を続けることになりますが、早くもうんざりしてきました。困ったものです。
(2005年8月28日)