最悪の思い出 (2)

さて、昨年は会社のコンペでひどい目に合ったが、以降は相変わらず120前後のスコアだけどまあまあなんとかスコア的には落ち着いてきつつあった。そして忘れもしない今年2003年3月1日、会社の仲間内のコンペでインドネシア/ビンタン島のRia Bintan へ行ってきた。ここはインドネシアとしてはシンガポールの一流ゴルフ場に遜色ないくらいの優良コース。芝の状態も良くグリーンも速く、しかも海沿いのスリリングなコースなので私の大のお気に入りである。前回は1月に行っており、その時は114と私としてはまあまあのスコアを出していた。今回はもちろんそれを上回るスコアを期待して張り切っていた。

ビンタン島のリア・ビンタンGC Oceanコース名物 #9 海超えショート(GDOより)

スタート前はしとしと雨が降っていたので少しスタートを待たされるが、少ししたらやんできたので各自、ショットガンスタイルでのスタートとなった。私の組はINの10番からである。ここは左に砂浜が広がる、さほど難しくないミドルであり、結果はダボと朝一の自分としてはまあまあの発進。気分を良くして次の11番に移動する

ここは少し打ちおろしのミドル。フェアウエイは広いが右と左は林で、左前方には長いバンカーが横たわる。しかもグリーンの前にはクリークが横切っているので、ちょっとプレッシャーのかかるコースであった。

さてドライバーを持ってブンと振ると、、、見事なチョロ!
うーん、まあまだ朝だし仕方ないか、と思い、レディースティーのあたりから(情けない~)5番ウッドを振る。「カキーン!」と気持ちいい音とともにちょっと左ではあるがボールは真っ直ぐに飛んでゆく。「よし! これでリカバリーは出来た」と思った。

ところが行ってみるとボールがない。長いバンカーもくまなく探したが見つからない。探しているうちに時間がだいぶたってしまったのでやむを得ずロストボール扱いでドロップして打つこととした。きっと左の林に入ってしまったのであろう。せっかくのいい当たりであったが実にもったいない。

しかしそう思ったのが良くないのか、ドロップしたボールは見事に大ダフリ。ほんの5メートルくらいしか前にいかない。「むむっ」ともう1回。またダフリ。今度は少しは進み、グリーン前のクリークの前まできたので、今度はグリーンを狙ってピッチングを振る。

ところが悪い時にはミスが続くものである。そのショットはモロにトップしてしまい、ボールはクリークの中へこのあたりでキレるのを必死でこらえていた。
続くショットはほとんどヤケクソで思い切り振り回したら、またトップ。
しかし無事にクリークは超えたがグリーン後ろのラフの中へ!
そのラフへ入って皆でボールを捜すが、深いラフなのでどうしても見つからない。またまたロストボール!

ここで完全にぶちキレる。

もう泣きベソをかきながらまたドロップ。次のアプローチなんかうまく決まるはずがない。グリーンにようやく乗せて3パットはしたであろうか。上がってみたらPAR4にかかわらず、また13という驚異的なスコア。
こうなるともう1日が終わったようなもの。以降はまたおかしくなりボロボロ。結果は140という壊滅的なスコアであった。

終わったあとのパーティー。優勝者は「シンガポールに来て初めての80台のスコアだ」と喜んでいる。また、一緒にゴルフを始めたK君も調子よく、自己ベストスコアである109を記録。
皆でわいわい「おめでとう」などと騒いでいるが、私は1人「ボーゼン」状態
またもや実にみじめな気分で家に帰ったのである。

しかし転んでもただでは起きないのが私の性分。さっそくその夜、近くのレッスンプロの人に電話して翌日には個人レッスンを受けフォームの改造に取り掛かったのである。そのお陰で以降はだいぶスコアがまとまるようになってきた。ひどい経験ではあったが、結果的にはいい方向へ転んだと思う。

(2003年10月26日)