ブキ・ティマ自然保護区

~ Bukit Timah Nature Reserve シンガポールで一番高い山 ~

最近パソコンいじりばかりしていて観光地をほとんど回っていないことに気付き、ふと思い立って今日は島の中央部にあるブキ・ティマ自然保護区に行ってみました。ここはシンガポールで一番高い山なのです。と言ってもわずか160mたらずですので、いわゆる山登りの格好は不要です。

そういう気楽さがあったせいでしょうか、暑かったせいもありお昼を日本料理屋で食べたついでに生ビールを一杯飲んでほろ酔い気分で行きました。(これで運転するのは本当は良くないのでしょうが・・・)

しかし到着してからこのことを後悔することになります・・・。まあでもシンガポールに来てからハマってばかりいるので、もうどうでもいいのですが。

場所はCITYの北西部、車で行けば約20分の距離です。周りはHDBやコンドミニアムが建ち並ぶ郊外の住宅地の雰囲気でした。カーパークに車を止めて歩いてみます。


すぐ目の前にあるのはビジターセンターです。ここには簡単な休憩所と売店、マレーシア等の動物、植物などの博物館があります(無料)。中にはトラの剥製もあったりして、なかなかの迫力です。まずはしばしここで一服してから上に登ることにしました。

ビジターセンター

上り口はこのビジターセンターのすぐ脇にあります。キチンと舗装したいい道のようですが、下から見ると結構な急斜面ですので先が思いやられます。

案の定、ほんの5分も歩くとあまりに坂が急なので早くも息が切れてきます。しかも最近は暑いしまいります。途中に2箇所ばかり休憩所があるので、そこで休みながら登って行きますが、暑くて汗は止まらず坂は急で疲れて息は切れるし・・・。もうこのあたりで、先ほどビールなんか飲まなければ良かった、と後悔しきりです。
しかし冷静になってみると、このあたりでもう都会の喧騒はなく下界の方からかすかに車の音が聞こえる程度であり、シンガポールにはいないと思っていたセミの鳴き声も良く聞こえます

登り口。予想以上に急な坂です。

観光ガイドによるとこのあたりにはサルとかリスが出る、とありましたが、残念ながら見ることは出来ませんでした。
しかし途中にはサルにエサを与えるな、という看板がありますので、時々出るのでしょう。

いつも思うのですが、シンガポールの看板や標識は直感的に分かりやすく出来ていますので、見たらその意味がすぐ分かります。これも多民族であるがためなのでしょう。感心です。
でも看板を良く見ると与えているのはトウモロコシです。こちらではサルにトウモロコシをあげるのでしょうか??

サルにエサを与えるな、の看板

それにしても暑いです。まだ3月なのに最近は急に暑くなってきました。こんなことでは本格的な夏が思いやられます。もう息は切れるし汗は止まらないしでたまりません。

そういうところにまたもや困った命題が。もうすぐ頂上という所で分かれ道です。
左を行くとなだらかな坂道ですが遠回りです。正面は近道ですが、かなり急な階段です。早く頂上に着いて冷たいジュースを飲んで一服したいと思っていましたが、流石にこの急な階段を登る勇気はなかったので、私は左側の坂道を選び登っていきました。

問題の分かれ道

登り始めて約30分でようやく頂上に着きました。この頂上は高さ160mとはいえ風が涼しく非常にいい場所と聞いていたので、一休みして乾いた喉をうるおそうと思いましたが・・・。

休憩所はあるのですが売店や販売機が一切ありません。うわ~、ジュースも飲めないのか、とがっかりです。周りは木に囲まれているので景色が見えるわけでもなし。仕方ないので5分くらい休憩してすぐ引き返すことにしました。
帰りは先ほど迷った急な階段をおりていきました。ここは本当に急です。登ってくる人は例外なくハアハアいいながら苦しそうに歩いてきますので、先ほどここを登らなくて良かった、としみじみ思いました。いつもハマっている私ですが、今回の選択は正解であったようです。

頂上の休憩所

さて、降りるときは登った道をそのまま降りてもつまらないので、脇道を降りることにしました。案内板を見ると頂上を基点として数本の脇道があります。
ここは入って見るとほんとうにうっそうとしていて、いかにも山道を歩いている気分になれます。しかし結構急な道なので、体力に自信がある方以外は登るときにここを使うことはお勧め出来ません。

ツタが垂れ下がった本当の山道です

ようやく先ほどのビジターセンターに戻ってきました。この時ばかりは本当にホっとしました。
すぐに売店でコーラを買って一気飲み。これで生き返りました。
爽やかな気分でカーパークに戻ると駐車待ちの車がたくさんいます。ここは結構人気があるようです。

サルやリスが見られなかったのは残念だなあ、と思いながら車を発進させると、100mも走らないうちに道路わきに人が何人か立っていて、隣の空き地をながめています。
何だろう? と思い車を降りて見て見たら、なんと! すぐ回りは住宅地なのにサルがいました!
山で見れなくてこんな所で見れるとは感激です。すぐ車からカメラを持ち出して写真撮影しました。

最後にサルに会えて本当に良かった。暑かったことも忘れ気分良く帰りました。

住宅地の中をうろつくおサルさん

(2002年3月10日)