アイアンの買い替え

このたび新しいアイアンへ買い換えた。私にとって4つ目のアイアンセットになる。
(わずか2年間で4つ目とは如何にも多いが・・・)
最初のアイアンはゴルフを始めたときに中古で購入したミズノの古いセットであった。名前は忘れたが薄くてかなり難しかった記憶がある。これでゴルフの練習を開始したのだ。

しかしすぐに自分に合った新しいのが欲しくなり、2ヵ月後にキャロウエイの易しいアイアンとして評判の「ビックバーサ・アイアン」を買ってしまった。これはソールが非常にぶ厚くで構えた時に違和感があるのだが、それだけにユーティリティみたいな感じで安心して振れたのである。当初しばらくはアイアンがうまく当たらなくて苦労したものだが、このビックバーサ・アイアンで毎日打ち込み練習したものである。
しかしこの思い出のアイアンも前述のごとく2003年にシンガポール島内のオーキッドカントリーで盗難の憂き目に合ってしまった。

そこで次に3つ目のアイアンとして購入したのが、同じくキャロウエイの「X-16」であった。これは当時は発売されたばかりの新モデルであり、ビックバーサに比べソールはやや薄めで、私にとってはちょっと難しくなったのである。
このX-16も1年ほど使用した。キャビティタイプでありシャフトはカーボンで軽く番手も#3~PW、SWまでフルに揃っており本当に気に入っていたのである。これで「打ち込む」打ち方も覚えたし、今年に入ってからは「初めて100切りを達成した」記念すべきアイアンであった。

 

しかし人間の欲求にはとどまる所がないものである。100を一度切ったら、今度はこのX-16に対してやや不満を持つようになってしまった。つまり「易しすぎる」のである。たとえ先っぽやヒールに当たっても何とか真っ直ぐ前に飛んでしまうのだ。普通に考えれば、これこそがミスを救ういいアイアンであるはずで、実際にもそうなのだが、それでは何となくつまらなくなってしまったので、今度はミスショットはミスとして現れる少しマニアックなアイアンを購入し80台を目指すこととしたのであった。

アイアンは非常に高い買い物であるので慎重に選択した。
求めた性能は下記の通りである。


(1)打ち込んだ時やラフからの抜けのいいアイアン(薄くて小さいヘッド)
    → X-16はヘッドが大きく芝にからみやすかったので、薄くて小振りのヘッドを探した。
(2)打感のいいアイアン
    → X-16はステンレスヘッドだが、軟鉄系(Forged)は打感が非常にいいと聞いた。
(3)軽すぎないアイアン
    → カーボンシャフトは頼りない。スチールの少し重めのアイアンを求めた。
(4)デザインのいいアイアン
    → パッと見て「おっ!」と思えるようなマニアックなデザイン。

以上を全て満たすアイアンを探したがすぐに見つけとても気に入ったのが、「タイトリスト 690MB」である。これはプロが良く使うマッスルバックというタイプで非常に格好が良かった。何度も店に見に行って素振りしてみたが振った感じもとてもいい。「これだ!」と思ったが難点が1つあった。つまり、難しすぎるのである!
誰に聞いても難しい、使い切れない、やめておけ、であった。レッスンを受けているSプロにも相談したのだが、これはプロでもなかなか使いこなすのが難しい、とのアドバイスを受け、やむなく他を探すこととした。しかし今回は断念したが、いつか80台を出して次に70台を目指す時には必ずこのタイトリストを買おうと決意している

そういうわけで仕方なく他を探してみた。
マッスルバックが欲しいのだがこれはやっぱり初心者には難しいようである。ならばちょっと難し目のキャビティー (いわゆるプロキャビ)で、との条件で探してみた。

私は普段はゴルフショップはキャロウエイを多く置いてあるPARAGONビルにあるPAN WESTに行くのだが、今回は脱キャロウエイということで他の店を探してみた。たまたま同じPARAGONのPAN WESTのすぐ近くにブリジストン (ツアーステージ)を多く置いてある店が出来ていたので、そこを覗いてみた。


アイアンは、、、と探していたら、手前の方には標準的なアマチュア向けの易しそうな大型ヘッドでもっこりしたアイアンがいくつか並んでいる。しかし本日はそういうタイプは興味がないのでパス。そこでちょっと奥の方に行って見ると何やらマニアックなアイアンがあるではないか!デザインがとてもいい。これは既に見た瞬間、完全な一目惚れであった。

見るとモデル名は「Z101」とある。初めて聞く名前である。後で分かったのだが、このZ101はツアーステージの輸出専用モデルでアメリカで最初に発売され、プロゴルファーのアップルビーなども愛用しているモデルであった。道理で日本のブリジストンのサイトを見ていても出てこないはずである。
理想的な小型・薄型ヘッドのキャビティバックであり、キャビティ部のV字形が美しく、しかもちゃんとForged。私の要望を全て満たしていたのである。早速借りて鳥かごの中で打ってみる。鳥かごゆえ当てるだけであるが、打った感じは非常に良く、その場で購入してしまった!
番手は#3~#9とPW。シャフトは軽量スチールのNS-PRO950とした。

SWは別売りなので隣のPAN WESTへ行って、ウエッジに合わせてクリーブランドのREG588、54度を購入した。
しめてS$1,700(約11万円)。喜びを隠せずそのまま練習場へ直行する

まず#7を持って素振りをしてみる。X-16と違いずっしりと重みを感じ、なかなかいい感じ。早速ボールを置いて打ってみた。

しかし問題はここから始まった。うまく当たらないのである!
#7までは何とか大丈夫。#6もまあまあ何とか当たる。
しかし#5から難しくなり、#4や#3になると壊滅的!半分も当たらない。
つまりヒール気味に当たると左引っ掛けになってしまうし、先っぽに当たった場合は右に出て更にスライスする弱々しい情けない玉しか出ないのだ!
これまでのX-16ではそれでもなんとか前に真っ直ぐに飛んでいたのだが、このZ101ではダメ。
ごまかしがきかないのである。

これはまいった。要するに私は右手で打ち込む典型的な手打ちタイプであったのだろうが、その打ち方では通用しない。ここからまた毎晩会社の帰りに悪戦苦闘の日々が続いたのであった。

しかし何度も打ち込んでいるうちにだんだん分かってきた。要するに手打ちではダメなので体で振ればいいのであるが、そうは簡単に出来るものではない。そこで右手で打ち込むのを極力避けて、Sプロに教わったことを思い出してコックをきかせながら軽くテークバックしてそのままクラブの重みにまかせてブンッと振ってやれば良く当たるのだ。最初はコックに慣れていない(これまではノーコックであった)のでちゃんと当たるかどうか不安であったが、実際やってみるとちゃんと当たるものである。

つまり私はアイアンに合わせて打ち方を変える努力をしているのだ。
そしてこの打ち方は少なくともこれまでの打ち方よりはだいぶ改善されているはずであると思う。

それでもコースに出たら最初は苦労した。やはり練習場とコースは異なるのであり、なかなかうまく当たらなかった。しかし1ヶ月経過した現在ではまあまあ何とか当たるようになってきた。

このZ101、当たると実に気持ちいい! 流石はForged。
インパクトの瞬間、芯を食った時は「メコッ」という感じでボールをとらえ、その直後に「パ~ンッッ」と勢い良く飛び出していくのである。この打感! もう最高である。練習場で#4あたりでこういういい球が出ると、実に気持ちいいのだ。

しかしある程度当たるようになった現在、別の問題がある。「引っかかる」のである。ナイスショットしたつもりが11時の方向へ出て行きやすいのである。ヘッドが返りやすいのであろうか。いまだこの原因は不明であり、次回Sプロに見てもらおうと思っている。

しかし思い切って買い換えて良かった。今ではまだこのZ101を完全にマスターすべく練習継続中であるが、早くモノにして更なるスコア向上を目指していきたいと思う。

(2004年4月25日)