車のハプニング

車の運転に関してはいろいろとハプニングがあったのでご紹介します。

◆ERP料金未払いによる罰金◆

シンガポールは高速道路も全て無料ですが、渋滞緩和の目的で街の中心部にウイークデーの朝夕に入る時は料金を取られます
この料金徴収システムはERPと呼ばれ、道路の上に大きなゲートがありその下を車が通過すると車のダッシュボードの上に設置された受信機が反応して自動的に料金が徴収されるものです。受信機にはプリペイドのICカード(キャッシュカードと呼びます)が差し込まれています。
よって料金所がないので渋滞がなく非常に優れたシステムであると思います。

私が会社から車を貸与されたのは赴任1ヵ月後の2001年7月のこと。ようやく車が入手出来た喜びとともに、このERPを経験したくて、会社の帰りに早速オーチャード方面に向かいました。
高速道路をおりて街に向かうと、前方にそのERPが見えます。見ると料金課金時間帯のため「In Operation」との電光表示があります。そこでERP初体験ということでわくわくしながら下をくぐって見ると・・・、

通常なら「ピッ」という音とともに自動的に1~2S$(場所と時間で変わります)が課金され受信機の液晶表示板に料金徴収後のキャッシュカード残高が表示されるはずなのですが、「ピピ~~ッ」というエラー音とともに赤いランプがつきました
「んん? なんかおかしいな?」とその時は思いましたが理由は何か分かりませんでした。

しかし問題はその後で、3日後くらいに自宅に警察から手紙が・・・。
いや~な予感がして開けてみると「あなたはxx月xx日、ERPの料金を正しく支払っておりません。正規の料金と罰金をxx日までに支払って下さい。」という内容!
あわてて車を見てみると受信機にはちゃんとキャッシュカードが刺さっており問題ないように見えます。それで念のためキャッシュカードをグッと押し込んで見ると・・・、「カチッ」と奥まで入り「ピッ」という音とともに受信機の緑色の小さなランプがつきました! なんとキャッシュカードがちゃんと奥まで刺さっていなかったのです。 だから受信機が反応せず料金徴収出来なかったのです。
そう言えば最初に車に乗り込んだ時、キャッシュカードってどういうものなんだろう、と思って受信機から抜いて見てみましたが、その後ちゃんと奥まで差し込んでいなかったようです・・・。

結局、料金1S$、罰金10S$、合わせて11S$を小切手で支払いました
車入手の初日からこれでは先が思いやられます・・・。

問題のERP

◆公共パーキングでの駐車違反による罰金◆

ある日、チャイナタウンへ遊びに行った時のことです。
地図を見ながらたどりつき近くの公共Car Parkに車を止めました。

公共のCar Parkには料金所というのはなく、30分単位でプリペイドのチケットを使用します(30分90セントの所が多い)。そのチケットにはもともと日付とか時間が1年分印刷されており、該当する所をプチプチと穴を開ければ良いようになっていて、それを外から見えるようにダッシュボードに置いておきます。
これは時々見回りに来ていて、時間とかをごまかすと罰金を取られることを知っていたので、真面目に申告していました。

その時もちゃんと真面目に申告しました。
日付を打ち時間は・・・、と、今3時なので期限の30分後は3時半になるので、3時30分とチェックして車を離れました。と言うのはこのチケットの時間は「終了時間を打つ」と聞いていたからです。

それでチャイナタウンの光景を楽しんで写真をたくさんとって車に戻ってきたところ・・・、なんかワイパーに小さな紙がはさまっています。「ん? 何だろう?」と思って見てみると、なんとこれが違反通知書で、中を読むと「あなたの申告は時間をごまかしています。現在3時5分なのに申告は3時30分となっています。」となっているではないか!

翌日、会社で聞いたところ、チェックする時間は終了時間ではなくて駐車開始時間だそうです。
よって今回の場合は3時00分、とチェックすべきところを3時30分とチェックしてしまったので、見回りの人からみると私が時間を30分ごまかしたように見えたのです・・・。きっと最初に私がやり方を聞き間違えたのでしょう。涙です。
これでわずか90セントの駐車料金で済む所に加え、30S$もの罰金を取られました。

問題のチャイナタウンの Car Park

◆タイヤパンク事件◆

ある朝のことです。いつものように車で出勤しCTEという高速道路を北に向かいました。高速に入ってすぐ街中を通り抜ける長いトンネルに入りました。スピードは100kmくらいです。

そしたら回りから「ウインウインウイン」といううるさい回転音が聞こえます。近くにトラックかバイクでもいるのかな? と思いましたが回りには乗用車しかいません。道路がよくなくて溝にタイヤがのっているのでうるさいのか、とも考えましたがそうでもありません。

「おかしいな?」と思いながら少しスピードを落としましたが相変わらず音は聞こえており、しかも車が次第にぶるぶると震えだしてきました。「もしかしてパンクか?」と考えつつ左車線に移りスピードを50kmまで落としましたが音と振動はやまず、むしろますます車は震えだしバックミラーもまともに見れない状況になってきました。車の後方からはもうバチバチバチ! という音が聞こえます。このあたりで既にパンクであることは確信しましたので車を止めようと思いましたが・・・。

しかしここはトンネルの中。路肩なんてありませんので止められません。しかも通勤時間帯なので車はどんどんきます。仕方ないので次の出口で一旦外に出ようと思いましたが、このあたりは入り口ばかりで出口がありません。しかもこのトンネル、長さ3kmくらいと長いのです。
音と振動はますますひどくなってきます。あせりながらもゆっくりゆっくり走りようやくトンネルを出たあたり、そこはオーチャードを抜けたあたりですが、そこにも頼みの出口はなくまたまた次のトンネルに突入です。

ほとんどヤケクソでバチバチいいながらゆっくり走ります。
追い越してゆく車はタイヤを指さしてわめいていく車もあります。
「パンクのことは百も承知なんだ!」と言いながらなんとかトンネルを抜けたあたりでようやく少しばかりの路肩を見つけたので、車を止めました。
おりて後輪を見ると、いやあ、見事にパンク。もうパンクどころかタイヤの側面のゴムがちぎれて飛び散っておりボロボロです。よくぞこんな状態で5km以上も走ってきたものです。

そこでタイヤ交換ですが、何と言っても狭い路肩です。しかもパンクしたのは右側なので、交換作業中にうっかり後ろに下がるとおしりが走行車線にはみ出します。これは怖いものがありました。車はどんどん走ってくるし。
「頼むからぶつけないでくれよ~。こんな所で死にたくない」と思いつつ10分ほどで交換完了。無事再スタートしました。
結局会社には30分遅刻です。

聞いたところ、シンガポールは年中暑いせいかタイヤのゴムの劣化が早くて、パンクなんぞしょっちゅうあるそうです。時々タイヤの残り溝をチェックして早目に交換するのがいいようです。

パンク修理をした路肩と愛車カローラ号

(2002年1月14日)