〈2005年11月26日〉
秋も深まり紅葉のシーズンになってきました。紅葉と言えば、日光、那須高原、箱根などが有名ですが、そのあたりはどこへ行っても混雑、渋滞が容易に予想されたので、ちょっと変わった所に紅葉見物に行きたいと思いました。
その時、いいタイミングで会社の人から「立川にある昭和記念公園は銀杏(いちょう)並木が見事だよ」と聞いたのです。
ネットで調べたらちょうど紅葉真っ盛り、とのことであったので、その週末にカメラをかついで見に行きました。立川というと、自宅の成田からでは関東平野を端から端まで縦断することになりますが、高速を使えばさほど時間がかからないのでカーナビ便りに行ってみました。
当日は成田周辺は朝から青空で非常にいい天気でした。しかし東京都内を抜けるあたりから雲行きがおかしくなってきて、目的の昭和記念公園に着いた時には、すっかり曇り空となってしまいました。残念ですがここまできたら仕方ありません。そのまま車を止めて公園に入っていきます。
入場料を払い、中に入ります。パンフを見たらこの公園、思った以上に非常に広い公園であることが分かり、わくわくしながら奥へ進みます。
入り口の手前からしていい雰囲気です
入ってすぐ、正面に有名な銀杏並木が早速見えてきました。見るとウワサ通り、本当に綺麗な黄色に染まっており、まさしく紅葉真っ最中という感じでした。
このあたりの構成としては正面中央には噴水をまぶした奥に長いオープンな池と公園になっており、その両側には見事な銀杏並木が左右に並んでいます。感動しながらまずここで写真撮影です。曇りなので残念ながら色はちょっとくすんで写ってしまいますが、それでも見事なものでした。きっと初めて来た人は、いきなりここで感動すること必至です。
両側には銀杏並木が並びます
いよいよまず左側の銀杏並木の中を進んでいきます。
歩き出してすぐに驚きました。これこそ、本当の「銀杏のトンネル」となっており、実に見事なものです。頭上には綺麗な銀杏の葉が並び、その隙間からは木漏れ日が差し込み、本当に綺麗でした。これまでこんなに綺麗な銀杏並木を見たことも歩いたこともありません。しかも足元には散った銀杏の葉が多く敷き詰められており、横を見るとちょうど散り時なのでしょうか、多くの銀杏の葉がひらひらと地面に舞っていて、とても幻想的な光景でした。
見事な銀杏のトンネル
しばらく歩いてやっと銀杏のトンネルを抜けました。そこにはまた大きな噴水もあったりしていいムードです。そこから今まで歩いてきたあたりを振り返ると、やはり見事な銀杏並木を反対側から見ることが出来ます。遠路はるばる来て良かった、と思わず考えた瞬間でした。
ところでこの公園には犬を連れた人が多くいました。パンフを見ると、ここには犬などのペット持込OKとなっており、その関係で愛犬などを連れてくる人が多くいたのでしょう。なかなか気の利いた配慮です。
さて、ここまでで十分堪能してしまいましたが、ここはまだ公園に入ったばかりのポイント。この公園は実に広いのです。更に奥に向かって歩いていきます。
歩き出すと、ほどなくちょっとした広場に出ました。向かって右側にはレストランがあり、左側は広い広場となっており、家族連れなどが楽しそうに遊んでいました。見たらサイコロの形をした木でできた作り物などがあったりして、なかなか面白そうでした。
木の作り物がたくさんあった広場
更に進むと、今度は「ふれあい橋」という、ちょっと気取った名前の石橋があります。その下には人口の川が流れていますが、その両側には今度は真っ赤な紅葉が見え、とても綺麗でした。
その橋を渡ると今度は大きな人工池が見えてきます。その池ではボート遊びが出来ます。普通のボートだけでなく、2人乗りの自転車感覚での足こぎボートがあり、それが人気で多く浮かんでいました。でも冬のこんな時期にボートなんてとても寒そうです・・・。
ここにも池のほとりにレストランがありました。ちょうどお昼を過ぎておなかもすいてきたころあいなので、ここで軽く昼食です。寒いですが、ついビールを1本。昼間から飲むビールはとてもおいしいです。
懐かしの足こぎボート
さて昼食後はそこを過ぎて今度は公園の一番奥にある日本庭園へ向かいます。ここは事前にネットで調べたら大きな池があり、その淵にある紅葉がとても見事とのことでしたので、楽しみに歩いていきます。日本庭園まではここからも1km近くも歩かなければなりません。本当に広い公園です。途中の道も、両側には銀杏やカエデの紅葉があり、とても綺麗でした。
日本庭園までの通りの両側はとても綺麗
通りには相変わらず家族連れやカップル、犬を連れた人など、たくさん歩いていました。途中にはバーベキュー・ガーデンやプール、ゴルフのショートコースなどがあり、夏の晴れた日であればとても楽しめそうです。私は紅葉があまりに美しいので、途中途中何度も立ち止まりながら、写真撮影をしながら歩いていきました。
赤い紅葉もまた見事
さて、ようやく日本庭園に到着しました。いやいや、ここまでは本当に遠かったです。見ると入り口の前には石橋がかかっており、なかなかいい風情を醸し出しています。以前、長崎で見ためがね橋のような形の橋でした。
手前には真っ赤な紅葉もあり非常に綺麗であるので、思わず写真撮影です。しかし橋の下をサイクリング・ロードが通っており、ちょうど橋の下に多くの自転車が止められていましたが、それでせっかくの美しい風景の魅力は半減です。公園側も、このあたりの景観を考えて駐輪場を作ってもらいたいものです。
日本庭園の前にある石橋
では日本庭園に入ってみます。ここは入場無料なので誰でも気楽に入ることが出来ます。
入ってほどなく正面に大きな池が見えてきました。左側には古風な建物があり、見ると正面には池のほとりに紅葉が立ち並んでおり、それが池に写りこんでおって、幻想的なまでの美しさでした。これには本当に感動です。私も何枚も写真撮影しましたが、周囲にも本格的に三脚を持って撮影している人が多くいました。さすが、ウワサ通りの美しい公園で実に感動的でした。
池に写りこんだ見事な紅葉
本当に綺麗な庭園でした
このあたりではもっとゆっくりしたかったのですが、残念ながら既に夕方。薄暗くなってきた上に寒くなってきましたので、名残惜しいですがこのあたりで引き上げることにしました。
いや~、でもこの昭和記念公園、とても広く楽しめる公園です。立川にこんな公園があるとは、本日まで知りませんでした。本日は残念ながら曇り空でしたが、来年の紅葉の時期に天気が良ければまた来てみたいと思わされました。
(2006年1月1日)