初めてのバーディーは意外と早くやってきた。
忘れもしない昨年2002年5月、ゴルフ経験1ヶ月目のこと、うちの会社の人が2人日本へ帰国することになり送別ゴルフを楽しもうということで、私を含め4人でインドネシアのバタム島に一泊二日のゴルフツアーに行った時のことである。1日目は Southlinks でプレーし2日目は島の西側の Tering Bay に行ってきたが、この Tering Bay でバーディーを経験したのであった。
Tering Bay(HPより)
Tering Bay は海に近いコースで風も気持ちよくなかなか楽しめるコース、グリーン回りのバンカーがアリ地獄のようで入ったら大変苦労するのだが、私はバンカーに入れることがなく順調にプレーしていた。このラウンドはゴルフを始めてまだ6回目のラウンドだが、これまでのベストスコアの120台が出そうな感じで気分良く回っていた。
順調にこなして後半の15番ショート。ここで珍しくワンオン。ピンそば2メートルくらいの位置につけていた。通常ならパターはヘタクソなのでこの距離が入ることはないのだが、2パットでもパーは確実と思われルンルン気分でグリーンに歩いて行った。ラインを見るとちょっと登りの真っ直ぐなライン。いざ構えて打とうとしたら、仲間のマーカーがラインのわずか左、私のボールの1メートルくらい先に置いてある。これがまたマリーナサウスの練習場の直径2センチ、厚み1ミリのコインを使っていやがる! まあでもラインではないからいいか、と思いそのままパットしたのである。
そうしたらそのボールは真っ直ぐにそのコインに向かって転がっていくではないか。ああ、ちょっと左にはずれてしまったなあ、と思いながら行方を見ていると・・・・。
案の定ボールはコインに当たり、その瞬間「ポンッ!」と5センチくらい跳ね上がってしまった。「うわ!」と思ったらボトッと落ちて、少しラインが右側に修正されそのままカップに向かってコロコロ転がって行くではないか!「あれあれあれ?!」と思う間もなくボールはカップのふちに当たり、そのまま「コロン~」と入ってしまった!!
うわー! 入っちゃったよ。バーディーだっ!
皆が驚いたのは言うまでもないが、一番驚いたのは私自身である。
まさかこんなボールがカップに入るとは・・・。しばし呆然としていたが恐る恐るカップを覗くとまぎれもなく私のボールがカップに入っているのだ。誰が何と言おうとバーディーである。
この後にスコアカードに「2」と書く瞬間はあまりの嬉しさに涙ぐんでしまった。
この日はその後も順調で、私の当時のベストスコア124を記録している。思い出の1日であった。
しかし今振り返って見ると、その後は2回目のバーディーはまだ経験がない。
この時のバーディーが我が生涯、唯一のバーディーとならなければいいのだが・・・。
(2003年10月2日)