ゴルフコース初デビュー!

さて1ヶ月にわたる練習のあと、いよいよゴルフコースに初デビューすることとなった。あれは忘れもしない2002年4月14日、場所はマレーシア/ジョホールのスターヒル/ビンタンコース(Starhill / Bintang)である。会社の仲間とのプライベートコンペで確か15~16人参加していたと思う。

スターヒル/ビンタンコース(HPより)

ここは世界で二番目に簡単な日本人だらけのコース(ちなみに一番簡単なのはインドネシア/バタム島のサウスリンクス)ということで有名だったので、まあ練習もそこそこしたしなんとか人並みより少しは悪いスコアで回れるかな、などと漠然とした甘い期待を持っていた。前日の夜はゴルフバックに道具を詰め込んで遅くまで準備をしており、またマレーシアに行くのでパスポートとイミグレカードの事前準備も忘れないようにしておいた。ちょっぴり期待と不安の入り混じった気持ちで遅めに寝た。

いよいよ当日の朝。朝は6時頃の出発なので早目に5時頃には起きていた。出発前の最終確認を行ない、迎えに来た先輩の車に乗っていよいよ出発。この時間は流石にまだ暗く、真っ暗なAYEという西部に向かう高速道路をひたすら走る。車は昼間の混雑が信じられないほど少なく快適なドライブだが、これから記念すべきゴルフの初デビューかと思うと緊張してきた。30分ほどでツアスのイミグレーションを車に乗ったまま抜け大きな橋(第二コーズウエイ)を渡って行く。これが初めて車でマレーシアへ行った経験となった。
3kmほどの長い橋を渡り、ほどなくマレーシアのイミグレーションで今度は入国手続きをし、そこから高速道路と一般道路を乗り継ぎ、自宅出発より1時間弱でゴルフ場に到着した。

ゴルフ場に入るのは学生時代のアルバイト以来だから約20年ぶり。
車はゆっくり進むが周囲にはコースが見えてきて、ここで「いよいよゴルフのデビューをするんだなあ」と思うと急に緊張してきた。それを見透かしたように隣の先輩は「ここまで来たらもう逃げられないぞ~」などと言っている。確かにもう逃げられないが、いったいどうなることやら。。。不安と緊張で頭の中は真っ白になってきた。

車を止め受付をすまし朝食を取る。ここのレストランはシンガポールの日本料理屋「星が岡」が経営しているだけあって、とてもおいしく仲間達は食べながら今日の戦略などを楽しそうに話し合っている。しかし私はもう緊張しまくって食事どころではない。40分ほどたったでしょうか、いざ出発と相成った。

皆で目指すビンタンコースの10番ティーに向かう(INスタートであった)。ここはキャディーが付くが歩きのコースとなる。一応キャディーには「今日が初めてなのでボールの行方を良く見ていて下さい」などと話しておいた。この時は少しは気持ちに余裕があったと思う。私と一緒に回るのは、私の指導役(先生)であった2人の方。デビューの時にはこの先生方がキチンと責任を取ってくれるようで、後から考えると大変嬉しいのだが、その時はもう緊張でそこまで頭は回らなかった。

前の組が出てゆき、いよいよ私達の順番がきた。私は2番目か3番目に打ったと思う。いよいよ私の順番がきたので、ティーを刺してドライバーを持って構える。ここで緊張のピークに達します。もう心臓はドキドキバクバク、手は振るえどうにもならないが、ままよ!とばかりに振り上げて思い切り振りぬいた。

「ぶ~~んっ!」と振ったにかかわらずボールに当たった感触がない。「あれ?」と思ってボールの行方を追ったが、どうも飛んでいる感じはない。恐る恐るティーを見ると、ボールがまだそこに残っているではないか!!

我が人生で記念すべき第一発目は空振り!!

・・・・・・・・・・。
ショックと恥ずかしさで思わずメンバーの顔を見てわけの分からない薄ら笑いを浮かべたが、皆「まあ・・・・・仕方ないか・・・・・」とばかりに黙っており、横を向いたり下を向いたりして目をそらしている。
・・・この屈辱!

まだ残る緊張感の中、あわてて続けて打ちなおすと、今度は当たったが、見事なチョロ。
そのあとは推して知るべし。アイアンを持ってもトップばかり。ちっともまともに当たらない。グリーン回りのアプローチもトップ、ダフリの連発、ようやくグリーンに上がっても3つも4つもパットを打つ始末。

あの練習場での気持ちいい当たりはどこへ行ってしまったのか??

全く思うようにならない。

途中途中ではかろうじてドライバーでいい当たりが出たりしたが、アイアンがほとんど当たらず、最後までボールは芝生の上を転がり続けていった。しかも暑い上に歩きなので大変。疲れはピークに達しているはずだが、それ以上に真剣になっているので全く疲れを感じない。ヒイヒイいいながらかろうじて18ホールを回ることが出来たが、スコアは何と168! 我が記念すべきデビュー戦はこうして無残に終わった・・・。

でもここで発奮し、これ以降、更に毎日会社の帰りに練習場へ通い猛特訓を続けることとなった。

いや・・・、でもホント・・・、疲れた・・・・・・・。バタッ・・・。

【記念すべき初ラウンドのスコア】(INスタート)

ホール 10 11 12 13 14 15 16 17 18 IN 1 2 3 4 5 6 7 8 9 OUT
PAR 4 5 3 4 4 4 3 4 5 36 4 5 4 6 5 4 3 4 4 36 72
スコア 14 15 10 11 7 8 4 12 12 93 7 9 13 5 8 8 6 7 12 75 168

 

(2003年9月30日)