〈2010年5月2日〉
さてGW2日目の5月2日は、郡山を出発し、会津の南にある「塔のへつり」へ行ってみました。
「塔のへつり」とは変な名称ですが、「へつり」とは会津方言で川に迫った険しい断崖を意味します。それらの断崖が塔のように見えるのでこの名前が付いたとのことで、紅葉の時期は大変美しいようです。郡山からは一般道を通り1時間少しで到着です。
途中、羽鳥湖の脇を通ります。羽鳥湖とは福島県南部の天栄村にあります。
どちらかと言うと郡山より白河から行った方が近い場所で、周囲は羽鳥湖高原となっており、中には羽鳥湖スキー場もあります。途中に展望台があり、そこからは眼下に羽鳥湖を見下ろしながら遠くにはまだ雪景色の山脈も見えます。今日はとても暖かい日ですが、このあたりは標高が高いのでしょう、風がとても強かったのが印象的です。
羽鳥湖
羽鳥湖スキー場の近くには分譲別荘地があり、実は私の奥さんの実家でここに別荘を持っています。羽鳥湖スキー場のすぐ近くです。もう15年ほど前に作ったもので何度か遊びに行きましたが、スキーをやらない私は冬に行くことはなく、夏に避暑に数回行ったのみです。場所的に成田からは結構遠いので最近しばらく行っていませんでした。それだけに羽鳥湖の近くを本日たまたま通ったときは、懐かしい思いをしました。
実家の別荘
さて、しばらく山道を走ると道路に沿って桜並木があったりします。このあたりは今が満開となっているようです。
道路の脇に会津鉄道の線路が見えます。駅もあります。会津鉄道ですから本数は少ないでしょうが、どういうものか見てみたいと思いながら車を走らせます。このあたりで、塔のへつりはもうすぐです。
桜並木と会津鉄道の線路
さて塔のへつりに着き会津鉄道の踏切を渡って駐車場に車を止めます。朝早かったせいか、まだたいして混んでおりません。
歩き出してすぐ、何と会津鉄道の踏切がカンカンと鳴り出しました!
おおっ、これはラッキー!
1日に数本しか通らない鉄道を見ることが出来るとばかり、カメラを持って踏み切りへ走ります。すぐ脇は塔のへつり駅でそこに列車が入り止りましたので何枚か写真を撮ります。周囲には同じようにカメラを構えた人が多くいました。
鉄道の正面、横には、地元の英雄「野口英世」が書かれています。2両編成のジーゼル車で何ともいえない風情がありました。
塔のへつり駅に止まる野口英世の顔を描いた列車
列車の横にも野口英世の名前と絵が書かれています
さて、いよいよ塔のへつりに行ってみます。ここは国の天然記念物に指定されています。
案内板を見た後、遊歩道を歩くと、すぐに川沿いに大きな吊り橋が見えます。
塔のへつりの案内板
大きな吊り橋
この吊り橋、「30人以上は渡らないで下さい」と注意書きがあり警備員の方が立って監視しています。さほど重量に耐えられないのでしょうが見ているとどう見ても30人以上の人が上にいます。ちょっと怖いのですが渡ってみますと、最初は縦にグラグラ揺れています。まあこんなもんだろう、と思いながら進むと、真ん中あたりでは横にグラグラ揺れます!
これは正直、落ちそうで怖かったですが、吊り橋の上から見る川沿いの景色はっても素晴らしいものでした。
吊り橋を渡る
美しい渓谷
渡った所には、岩をくりぬいた祠があり、以前、高松宮殿下が訪問されたと記されています。
吊り橋を渡った先は岩をくり抜いた道を歩きます
高松宮殿下が訪問された祠
雄大な風景を堪能した後、また入り口に戻ります。ここにはいくつかの売店があり、その1つに「へつり団子」がありましたので食べてみたら、非常においしかったです。大きな団子が3つ串に刺さって300円はお得。その他には、あゆに塩焼きやつくねなどあり、目の前で焼いてくれますので、ちょっと一休みです。
へつり団子
帰るときには、先ほどの会津鉄道の塔のへつり駅をまた見てみました。駅といっても無人駅なので人はいません。山の中の風情ある駅ということで、別の機会にここで列車に乗ってみたいと思いました。
塔のへつり駅
お次は、近くの昔の宿場の「大内宿」に向かいます。ここは江戸時代に参勤交代などで非常にはやった宿場とのことで、藁葺き宿がいまだにいくつか残っている場所なので楽しみにしていました。しかし山道に入ると、いきなり大渋滞です!
見ると大内宿まではわずか4kmなのでそのまま並んでいましたが、1時間たっても1kmしか進みません!
これではいつになっても目的地にたどり着かないと判断し、残念ですがUターンし本日見るのは諦めました。ここを見るには朝一番で来ないと無理そうです。
そこで北上し、蔵の町「喜多方」へ向かうこととしました。初めて訪問する喜多方、楽しみです。
(2010年5月3日)