新宿御苑(東京)

〈2005年11月19日〉

日本に帰国した後の楽しみの1つは桜を見ることでしたが、もう1つは紅葉を見ることでした。いずれもシンガポールでは決して見ることが出来ないもので日本独特の風景美であると思います。それでも桜は毎年春に帰国していた関係上、何度か見ることが出来ていましたが、紅葉を見るのは本当に4年ぶりとなります。よって帰ってからは紅葉を見るのを本当に楽しみにしており、その目的もあってわざわざ一眼レフのデジカメを購入したくらいです。
11月も後半に入り関東地方でも紅葉がちらほら見れだしたので、土曜日に見に行くことにしました。
目的地は山梨県の昇仙峡(しょうせんきょう)です。ここは甲府からすぐ近くという好ロケーションであったので選定しました。

さてカメラを用意して車を出します。しかし朝寝坊したせいか出発したのは既に午前11時近く。これでは到着するのは午後になってしまうなあ、と思いながら湾岸道路に入ります。
車は順調に流れ、湾岸から京葉道路を通過し、錦糸町から首都高速に入りました。入っていきなり渋滞ですが、箱崎インター手前は慢性的な渋滞箇所であるため、さほど気にしないでゆっくりと進みます。しかし何だか様子が変です。箱崎を過ぎたら通常はまた車が流れ出すのですが、今日はびっちり詰まったままなかなか動きません。イライラしながら神田付近まで来たところ、道路の電光掲示板を見たら前方で事故渋滞とあるではないですか!

これはまいった、と思いつつ渋滞の中を進みますが、なにやかにやであっという間に1時間以上も時間を費やしてしまい、ようやくの思いで首都高環状線を抜け新宿線に入った時には、早くも午後の1時近くになっていました。これでは昇仙峡に到着するのは午後3時過ぎになってしまい、ゆっくり見ることは出来ません。そこで仕方なく本日は昇仙峡へ行くのをあきらめ急遽行き先を変えることにしました。


さてさて行き先を変えるのはいいのですが、問題はどこへ行くか、です。ちょっと考えたら、新宿はもうすぐ先。そう言えば新宿御苑なんて、もう10年以上も行ってないなあ、と思いつき、久しぶりの新宿御苑へ向かうことにしました。紅葉がどこまで進んでいるかが心配でしたが・・・。ほどなく首都高を外苑ランプでおりて四谷を抜けたらまもなく新宿御苑です。近くの駐車場へ車を止めて歩いていきます。

入ったのは新宿御苑の「大木戸門」からでした。入場料500円を払いカメラを肩にかけて中に入っていきます。

新宿御苑の大木戸門

でも入る時に周囲を見渡したら、当然ですがモロに街の真ん中。こんな街中の一等地にこういう庭園があるなんて、なんと贅沢なんだろうと思いつつ歩いていきました。中はかなり広大で、日本庭園だけでなく西洋庭園やバラ花壇などもありますが、今日は適当に入り口付近をぶらぶらと歩くことにします。

入り口は本当の街中にあります


入ってほどなくちょっとした広場に出ました。その正面にはお店やさんがあり、そこを抜けると向こうには大きな池が見えますので、入って見ます。
その池はなかなか大きく周囲には家族連れなどがのんびりくつろいでいます。ゆっくりとその景色を楽しみながら池の周りを歩いてみました。途中に小さな橋が架かっていたりして、なかなかいい雰囲気です。

こんな大きな池がありました

その橋から池を見ると、何と! カモがたくさん泳いでいます。20羽くらいいたでしょうか。集まったり散り散りになったり忙しく泳いでいるサマはとても可愛いものでした。いや、これは見ていて本当に癒されます。

カモがたくさん泳いでいました

気付いたらどこからか懐かしいハーモニカの音も聞こえてきました。見ると池に突き出た灯篭のほとりで、おじいさんがハーモニカを吹いているのです。いやはや、何とも優雅な風景で、とても都心の公園とは思えない感じでした。あまりにも絵になるので、そこでも写真をパチリ、です。

おじいさんがハーモニカを吹いています


さてお次は先に進むと、ちょっとした広場がありました。そこは良く見るとかなり広く、くつろいでいる人がたくさんおり、向こうには高いビルが見えています。

かなり広い広場でした

実はここに来るまで紅葉はほとんど見れず、あ~、まだ都内では紅葉は早かったかなあ、とがっかりしていましたが、この広場の先の方では一部ですが綺麗な紅葉を見ることが出来ました。ちょっぴりハッピーでした。

一部は紅葉になっており感激

しばしその広場で休んだ後は更に奥に進みます。途中、オレンジ色の綺麗な紅葉をまた見ることが出来ました。今日は久しぶりにすっきりした秋晴れなので、空のブルー、白い雲も美しく、それと紅葉の色のコントラストが絶妙で、写真好きな私には本当に感動的な風景でした。

美しい紅葉とブルーの空


ほどなくある建物が見えてきます。入り口を見ると「温室」とあるので、何だろうと思いつつ中に入って見ることにします。入り口にはフェニックスみたいな南国風の木があったりして、いい感じです。

温室なんてのがありました

早速、温室の中に入ってみます。入場は無料です。中に入ると流石は温室、モワッという感じで生暖かい感じでしたが、外が寒かったせいか、とても心地よく感じられました。でも夏に行ったら暑いことでしょう…。

中は意外と広く多くの南国らしき植物がありました。
バナナの葉や大きい緑色のオレンジ、良く分かりませんが赤いエキゾチックな花、大きいサボテンなどなど、飽きることなく見ることが出来ます。しばらく中にいて出てきましたが、中で見れたのはシンガポール時代にマレーシアなどでお馴染みの花も多くあったような気がします。ハイビスカスの花などはとても綺麗でしたね。また、大きな蓮の葉や花もありました。

このあたりでだいぶ時間も経過してしまったので、そろそろ帰ることにしました。


久しぶりの新宿御苑、紅葉が完全でなかったのは残念でしたが、ゆっくりと自然に触れることが出来、とても有意義でした。好きな写真もたくさん撮ることが出来、満足です。こうして撮影してみると、やはり一眼レフの写りは、撮影に手間をかけてやれば、抜群にいいと思います。しかし露出調整など、まだ不慣れで難しい面あり、早く慣れて使いこなすことが必要であるとしみじみ感じました。
(このページの写真は全て一眼レフ(NIKON D70s)での撮影です)

と言うことで名残惜しいですが、爽やかな気分で新宿御苑を後にしました。
ここにはまた機会見て来てみたいと思います。

内側から見た大木戸門

(2005年11月21日)