〈2007年5月27日〉
◆城ヶ島に向かって◆
私は三浦半島が好きです。房総半島とは違う明るい雰囲気が良くて,以前より何度か遊びに行っていました。しかし城ヶ島にはこれまで1回しか行ったことがなかったことに気付き,思い立って先日行ってみました。前に行ったのはもう20年近くも前でしょうか。恐らくだいぶ様相は変わっていることを期待しながらのドライブです。
今では湾岸道路が横浜の先まで伸びているので,千葉方面から三浦半島までのドライブは渋滞する都内や横浜を通らないですみ,大分早く着くことができます。便利になったものです。
湾岸道路 葛西ジャンクション付近(2005年4月撮影)
そこで早くも1つの事件がありました。湾岸道路から横浜横須賀道路に入り少し多目の車の流れに乗って順調に走っていたところ,何となく予感がして何気なくバックミラーを見たら,何とすぐ後に赤灯をつけたパトカーがいるではないですか!
メーターを見たらスピードは約40kmオーバーなので,「マズイ!」と思い,瞬間ギヤダウンしエンジンブレーキをかけながらすぐ左車線に移りました。
「あ~,つかまってしまうかな~」と思っていたらそのパトカー,私の車の脇をス~っと通り過ぎていったので,ほっと一安心。
こうなったらあとは,どの車がつかまるか,高見の見物です(笑)。前の車たちはやはり気付き,2台,3台と左によけていましたが,数台前を走っていた小型車が気付かず,とうとうサイレンを鳴らされてしまいました。
しかしその車,年配の方でしょうか,パトカーに気付かず淡々と走っています。冷や冷や,ワクワクしながら見ていたら,パトカーは横に並びマイクで「その車,止まりなさい」と怒鳴りましたが,小型車はなかなか気付かず,とうとうパトカーがその車の前に割り込むように入り,ようやく止めていました。あのドライバーはこってり絞られたことでしょう。朝からスピード違反でつかまらなくて良かった,としみじみ思いました。
さて気を取り直してドライブ継続です。そこからはほどなく高速道路をおりて,しばらくして城ヶ島の入り口に到着しました。
城ヶ島に入るには,城ヶ島大橋(有料)を渡って入ります。思ったほどは混雑しておらず,スムースに入れたので,まずは島の一番左奥にある駐車場に車を回します。
尚,城ヶ島大橋の下には,北原白秋の記念館と詩碑がありますが,そこは最後に見ることにします。
城ヶ島大橋
◆城ヶ島公園◆
ここは城ヶ島灯台とは反対方向にある城ヶ島公園で,島の東側に位置します。歩き出すとなかなか広く,道も整備されていて気持ちいいエリアです。残念なのは天候がちょっと曇り気味であることですが,とても蒸し暑い日でした。歩道脇には,早くもアジサイの花が咲いていたりして,ちょっぴり感動。少し進むと展望台があったので,上がって海を見てみました。
城ヶ島公園入り口を入ったところ
少し進むとすぐに島のはずれになり,そこにも展望台がありその下には広い芝生の公園が広がっています。
先に見えるのは安房崎灯台です。反対方向には先ほど渡ってきた城ヶ島大橋も見え,ここからの展望はなかなかのものでした。しばらく潮風に吹かれて景色を堪能した後,また来た道を戻ります。
広い芝生の公園
安房崎灯台
途中,猫がいました。あとで気付きましたが,この城ヶ島は猫が島中いたるところにいます。どうしてでしょうか。
猫好きな私にとってはいいことですが,とにかく異常に猫が多くいました。気候も温暖で住みやすいことに加え,観光客向けのお土産屋さんやレストランが多いため,食べ物に苦労しないのかもしれません。
ベンチの下でくつろいでいるニャンコ達
◆馬の背洞門◆
今度は駐車場入り口の脇を抜けて,島の南端にある馬の背洞門に向かってみます。
そこで気付きましたが,駐車場の入り口のあたりには,城ヶ島公園の案内標識が立っていました。また,足元には何気なく昼顔の花が咲いていたりしました。このあたり,花もアジサイに加え,つつじや昼顔など多くの花が咲いており綺麗でした。
城ヶ島公園の案内標識
城ヶ島公園の案内標識の脇からは島の南に向かう山道を歩きます。結構距離があります。
途中でここではタンポポの綿帽子を見ました。こんなの見るのは本当に久しぶりです。城ヶ島にはまだ豊かな自然が残っているんだなあ,と感動です。途中にはウミウ展望台があります。本日はウミウを見ることは出来ませんでしたが,島の先端に伸びる断崖の眺めは絶景です。
注記:ウミウ(海鵜)は神奈川県の天然記念物指定であり,冬季の11月~4月に群れをなして数千羽も集まるそうで,ここはウミウ群棲の最南端だそうです。
ウミウ展望台からの眺望
しばらく歩くとようやく目の前が開けて海岸が見えてきました。海岸は岩場になっていますが,少しは砂浜もあり,人々がパラソルを開いてくつろいでいます。目指す馬の背洞門はここの端にありますので,ワクワクしながら海岸に向かって階段を降りていきました。
海岸へ降りる階段
馬の背洞門は階段を降りたすぐ左側にありました。
馬の背洞門は長い年月をかけて海水が浸食して出来た,不思議な形をした岩石の洞門で,馬の背中に似ているのでこの名前が付いています。下から見上げると非常に大きく,下に入ると崩れてきそうで怖い感じ。高さは8mとのことです。
しばらくここで鑑賞した後,今度は島の西側の城ヶ島灯台の方に向かいます。
馬の背洞門
上から見た馬の背洞門
◆城ヶ島灯台◆
城ヶ島灯台は島の西側にあり,こちらが城ヶ島の中心部になるかと思います。近所にはホテルやお店,レストランが多く立ち並びますが,いわゆる大観光地という感じではなく,小さな漁村の雰囲気を持っています。ここでは,マグロが有名なのでしょうか。マグロの店が意外と多く目につきました。
マグロのお店
灯台入り口のふもとのあたりは小さな店やレストランがたくさん並んでおり,そこで昼食。お刺身は新鮮でとてもおいしく食べることが出来ました。
灯台の下のお店街
さて食べたら灯台見学です。灯台へ行くには,お店街の先にある急な階段を登っていきます。登った先には小奇麗な庭園と小さな池があります。そこからまた少しだけ階段を登ると正面に城ヶ島灯台が見えてきました。
城ヶ島灯台
見ると,城ヶ島灯台,意外と小さいです。灯台まではその脇の木で出来た遊歩道を歩いていきます。灯台は近くには行けますが登ることは出来ず,外から見るだけなのでガッカリ。でもそこは高台になっているので,そこから眼下に海を見下ろすことが出来ます。
まあでも念願の城ヶ島灯台を見ることが出来て満足し,しばらくそこでの景色を楽しんだ後,また出発です。
横から見た城ヶ島灯台
◆城ヶ島大橋と北原白秋の碑◆
最後に行ったのは,城ヶ島大橋の下にある北原白秋の碑です。橋のふもとの駐車場に車を止めて歩いていきます。
先ほど何気なく渡った城ヶ島大橋ですが,下から見ると結構大きい橋であることが分かります。また,そこは湾にもなっているので,ヨットなどが係留されていました。いつかはこういう所に自家用ヨットを持つ身分になってみたいものです。
下から見上げた城ヶ島大橋
橋の下をくぐると,すぐ左手には北原白秋記念館がありますが,もう時間がないので今日はスキップ。その前を通るとすぐに砂浜になります。見ると確かに橋の下に石碑が立っています。これがよく観光ガイドにのっている北原白秋の碑です。
北原白秋の碑
北原白秋(1885~1942)は一時,三浦半島の三崎に住み,その時に「城ヶ島の雨」という歌を作っています。これは舟歌だそうです。それを記念して建てられたのが,ここにある記念館と石碑です。この石碑には北原白秋の自筆で,城ヶ島の雨の歌の出だし文句「雨はふるふる 城ヶ島の磯に 利休鼠の雨がふる 」が描かれていました。
周囲は広い砂浜
さて,これで城ヶ島はほぼ一周,見たことになりましたので,これで帰りました。帰りの付近の道路は意外と混んでなく,結構すんなり帰れたのはラッキーでした。
途中,油壺マリンパークの入り口があり立ち寄ってみたい衝動にとらわれましたが,本日は時間がなく,そのまま通過しました。次回はこのマリンパークにも来てみたいと思います。
(2007年7月1日)