コンドミニアム

まずは住み家より、ということで私の住んでいるコンドミニアムをご紹介します。これからコンドミニアムを探される方、是非とも参考にして下さい。

◆MRT駅の近くはやはり便利◆

写真は私の住んでいるコンドミニアム、Central Green (セントラルグリーン)です。
ここはMRT(地下鉄)のTiong Bahru (ティオンバル) 駅前でオーチャードまでMRTでも車でも10分程度で行けてしまういい場所で、またMRTの駅には大きなショッピングセンターもあり便利なので日本人の方も多く住んでおります。

ちなみに日本と違いMRT駅前のコンドミニアムは極めて少ないので、探す時は注意が必要です。私自身は車を貸与されているのでいいのですが、家族の足を考えるとやはりMRT駅が近い方が圧倒的に便利がいいと思います。

大半のコンドミニアムはMRTの駅から歩いて10分以上の距離にあります。これはこの暑い国では耐え難いことであり、ではどうするかと言うとタクシーかバスを利用することになります。確かにタクシーなどはかなり安価で慣れればMRTがなくてもいいのでしょうが、道路の渋滞等を考慮すると時間に確実なMRTを気軽に利用出来る方が選択肢が多くて良いと私は考えています。

私自身の場合でもオーチャード界隈でお酒を飲む機会が多いのですが、ここは夜はなかなかタクシーがつかまりません。特に週末の夜11時前後は壊滅的です。こういう時にはMRTでさっと帰れるので、本当に重宝しています。

コンドミニアムの中庭(Central Green)

◆生活習慣の違い◆

日本人がコンドミニアムに住んでちょっと慣れが必要なことは、1つは原則土足の作りになっているので、日本式の靴を脱ぐ土間がないこと。よって玄関を入ったリビングに靴を並べている人が多いです。
(一応下駄箱はありますが面倒くさい)

もう1つはお風呂にガス湯沸かし器がないこと!
聞いたらガス湯沸かし器があるコンドミニアムは全体の1%もないとのこと。HDBも同じようです。どうするかと言うと、各家の天井裏に貯水タンクがあり、それを電気で沸かすのです。

こちらは電圧が高いので20分くらいで沸きますが、タンク容量はさほど大きくなく、バスタブにお湯をはるともうなくなってしまいシャワーが使えません。使うにはまた20分待つ必要があるのです。よって私なんかは面倒くさいので、お湯をはることなく毎日シャワーだけにしています。シンガポーリアンもほとんどの人はそうしているようです。

◆天井は高く床は石◆

中に入ると天井の高さには驚きます床は石です。壁もコンクリート打ちっぱなしという感じです。これが室内を涼しく保つ秘訣でもあるのでしょうが、壁にカレンダーを掛けようとしてもドリルで穴を明けなければならないという不便さはあります。

でも1つだけ怖いことがあります。入居してすぐリビングの天井の電気が切れた時のことです。天井が高いので脚立を持ってきて交換したのですが、これがまた高くて怖いのです。しかも万一落っこちたら床は石なので大怪我することは必至。私は別に高所恐怖症ではないのですが、あの思いは二度としたくなく、今はひたすら電気が切れないことを祈っています。
また小さな子供さんがいる家庭では転んで怪我をする可能性も否定出来ず、そういう場合には床に柔らかいスポンジの敷物を敷き詰めるのがいいと思います。そういう人、結構見かけます。

更には床が石ということで強く歩くと階下にかなり響きます。特に夜はそうなので注意が必要です。
ある人は床でゴルフのパターの練習をしたら、階下にゴロゴロと響き怒鳴り込まれた、という話も聞きました。

◆危険なベランダ◆

コンドミニアムはどこも20~30階と高層ですが、ベランダの手すりは意外に低く、大人でも怖い思いをします。小さな子供さんがいる家庭ではなおさらです。メイドさんや小さな子供が落ちた、という話は大きなニュースにはなっていませんが実際には結構あるようです。よって人によっては手すりを高く追加したり工夫しています。私の部屋はベランダがなく窓にも格子が入っていましたので、それが選択の1つの大きな理由でもありました。

◆プール、テニスコート、ジム◆

他のコンドミニアムと同様、ここにもプール、テニスコート、ジムがあります。
テニスコートは時々、ジムはあまり活用している人を見かけません。

やはり人気はプールです。休日の昼間はプールサイドでゆっくりくつろぐ方や遊びまわる家族が目立ちます。また、ここでは夜の10時までライトアップしているので、暑い日は夜まで泳ぐ子供たちの歓声が聞こえてきます。うちも昨年の夏休みに家族を遊びで呼びましたが、子供2人はとにかく昼も夜もプールで遊んでいました。
シンガポールは電車、タクシー、車での移動が多くあまり歩かないので、健康維持の目的も兼ねてプールを活用する方を多く見かけます。私も泳げばいいと思いますが、1人で泳いでもむなしいので泳いでいません。

◆セキュリティ◆

どこのコンドミニアムにもセキュリティがいます。入り口には必ずゲートがありその脇に小屋がついており中にはセキュリティが2~3人います。ここではモニターにより敷地内を良く監視しています。
入るには専用のカード、車の場合には専用のステッカーが必要ですが、すぐ馴染みになりますのであとは「顔パス」OKです。
本当にチェックしてるか試すため、一度先輩のコンドミニアムに車で入るときに親しそうに片手をあげて入ろうとしましたが、ちゃんと引っかりました。(当たり前か・・・)

◆車の掃除◆

こちらは日本みたいに街中にコイン洗車はありません。スタンドでも洗いません。
ではどうするかと言うと、まずデパートなどの Car Park(シンガポールでは駐車場をこう呼びます)の中に洗車・ワックスの専門業者がいまして、1回40~50S$(3000円強)で磨いてくれます。でもこれは高くそんなに活用することはないでしょう。

入居してから知ったのですが、コンドミニアムには住み込みで車の洗車を専門にやってくれる人がいます。原則毎日洗車して月当たり40S$(2800円)と安価なため、相当数の人が利用しています。私も使っていますが毎朝綺麗な車に乗れることはかなり気持ちがいいのでお勧めです。
大抵のコンドミニアムには同じサービスがあります。

◆メイド◆

コンドミニアムはメイドさんを雇えるような構造になっています。
メイドさんの部屋はキッチンの隣の吹きさらしの洗濯場にあり、もちろんエアコンはありません。その横にはメイドさん用の小さなトイレがあるのみです。入り口は玄関を使用しないように、脇に裏口がありそこから入れるようになっています。

メイドさんはマレーシア、タイあたりから若い女性が来ており、賃金は月3万円程度ですむようです。
日本人の場合でも以前は結構雇っていたようですが、最近は少ないようです。私の場合も留守中の部屋の中に知らない人(しかも外国人)を入れるのは抵抗あり雇っていません。

たちの悪いメイドさんも当然おり、家の主人と「出来て」しまうのは可愛い方で、ひどいのはシンガポールに出稼ぎに来て彼氏が出来て、主人の留守中に部屋に呼び込んでいちゃついたり、もっと最悪のケースは彼氏にそそのかされてやはり留守中に一切の荷物を持ち逃げしてしまった、という話も実際に聞きました。
まあ主婦の方が昼間家にいない限りはちょっと危険かも知れません。
シンガポーリアンがメイドさんを雇う場合は、奴隷のようにこき使うようです・・・。

◆でもやっぱり広くて気持ちがいい◆

ま、色々と言いましたが、この広さはやっぱり快適です。
日本では滅多に味わえない「無駄に広い空間」を楽しんでいます。

(2002年1月14日)