パチンコとの出会い

パチンコとの出会いは古い。
あれは高校を卒業して大学に合格した時のこと。昭和52年(1977年)である。
親しい友人とともに地元の仙台の街を歩いていた時のことである
場所は繁華街の一番丁、アーケード街であった。男2人であったので特に買い物するわけでなく、ただ何となくぶらぶら歩いていたと記憶している。

その時、脇から チンジャラ、チンジャラとうるさい騒音が耳に入った。「お、ここにパチンコ屋があるんだあ」と何気なく思いながら通り過ぎようとしたら、その友人が「俺たち、もう高校生じゃないので、パチンコをしてみようか」と言ったので、興味半分で2人でそのパチンコ屋へ入ったのである。

中は非常にうるさかった印象がある。なんだか良く分からないが、大人の人たちがたくさん台に向かって座っており、なんか真顔で台を見つめながら打っていた。我々も早速玉を買って適当な台に並んで座ってみた。

まじめな(?)私はこれが初めてのパチンコであったので、どうやったらいいのか分からない。そうしたら友人が「玉をこの上皿に入れて、このハンドルを回せばいいんだよ」と教えてくれたので、早速言うとおりに打ってみた。盤面はよく見ると釘がたくさん打ってあって、何やらプラスチックのおもちゃみたいなもの(チューリップのこと)、風車など、にぎやかに色々ついている。面白そうなので、すぐに打ち出してみた。
(ちなみにその当時は現在のようなデジパチはまだなく、チューリップだけの平台のみであった)

最初は玉の勢いをうまく合わせられなくて苦労したが、すぐにハンドル操作にも慣れてきた。「狙うのはここだよ」と言われて、天釘の左側あたりを狙いながら打っていると、チューリップにポンッ!と玉が入る。すると・・・
チューリップが開き チ~ン、ジャラジャラ と下から玉が出てきたのだ!
構造上、当たり前のことであったが、最初はその感触がとても新鮮でワクワクしたのをよく覚えている。

何度か玉を買い足して打っていたが、最後は全てなくなってしまった。
しかし、初めてのパチンコの興奮と感動は、ものすご~く強く印象に残っていた。

世の中にこんな面白い遊びがあったのか!!

こうして私は、パチンコにズッポリとハマっていったのである。

(2005年9月3日)