シンガポールにおいては学校の問題はまずありません。ローカルやインターナショナルも多くありますが、日本人学校も充分に揃っています。当然、生徒も日本人ばかりで、日本と同じ感覚で学校へ通えますので安心です。
日本人学校には、幼稚園、小学校、中学校、高校と揃っておりますので不便はないと思って大丈夫です。
尚、小学校のみは2箇所あり、その他は1箇所になります。その1箇所の小学校を除いては、全てクレメンティという西部のエリアに集結しており、すぐ近くにはNUS(シンガポール大学)もあります。
海外には日本人学校が多くありますが、シンガポールの学校が一番規模が大きい(生徒が多い)とのことです。
日本人学校の配置図
◆幼稚園◆
幼稚園についてはまだ子供が小さいということもあり、日本人幼稚園に入れずにローカルの幼稚園に入れる人もいます。しかしその場合には言葉は当然英語になりますが、子供なのですぐに覚えてしまうそうです。
でもこの日本人幼稚園、見た目は少し古い感じですが、なかなか大きくて見た感じは良かったと思います。
うちの子供は2人とも小学校以上なので幼稚園には入ったことはありませんので、推定で話していますが。
日本人幼稚園
◆小学校◆
小学校以上になるとほとんどの人は日本人学校に入れています。
日本人小学校は先にも話した通り2箇所あります。クレメンティ校とチャンギ校です。
この2つは学区制になっていて、本当にクレメンティより西部の地区のみクレメンティ校になり、CITY含む大半のエリアはチャンギ校になります。つまりほとんどの人はチャンギ校に入れられることになると思います。
(一般的に西部を走るマレー鉄道を境に分かれています)
その理由は、シンガポールでは全ての土地は国が管理しており、企業も個人も全て国より土地を借用しているのですが、この日本人小学校クレメンティ校の土地の借用期限が2年後(2004年)に切れるそうです。そこで古くなったクレメンティ校より新しいチャンギ校へのシフトを進めており、2004年にはクレメンティ校は廃止になりチャンギ校1つに統合される可能性が非常に高くなっています。
(2004年2月29日追記)
クレメンティ校の存続については議論がありましたが、結論として存続することに決まりました。よって日本人小学校は今後もクレメンティ校とチャンギ校と2つ残ることになりました。但し校舎を改築する話はありませんので、相変わらず古い伝統ある校舎を使うことになると思います。
日本人小学校クレメンティ校
そのため、これから子供を小学校に入れる人は、チャンギ校の学区に住居を構え子供はチャンギ校へ通わせるのがいいと思いますし、実際に従来は日本人駐在者は多くが学校の近くのクレメンティに住んでいましたが、最近はCITYエリアに住む人が急激に増えてきています。
まあこれは学校のみでなく買い物等の便利の良さも考えているのでしょうが。CITYエリアなら中心部のオーチャードまで10分足らずですが、クレメンティからは30分以上もかかってしまいますので。
日本人小学校チャンギ校
更に言うと、クレメンティ校は見た限りでは相当に古くなっています。反対にチャンギ校はまだ開校して間もないこともあり更には教会を思わせる白亜の建物がとても綺麗で、両方を見比べたらほとんどの人がチャンギ校がいい、と思うはずです。
ただ、その場合、もう1人の子供が中学生の場合には、中学校はクレメンティ、小学校はチャンギと離れてしまいますが、実際には学校までの送迎は全てスクールバスが来るので全く問題はありません。
CITYエリアからチャンギ校まではバスで30分足らずで、子供には苦痛になっていません。
ちなみに我が家の場合は上が中学1年生、下が小学3年生と分かれていますが、両方の学校の中間地点であるCITYエリアのコンドミニアムを探しました。今でもこれは正解であったと思っています。
(2004年2月29日追記)
でも最近思うのは、もし子供さんが小学生と中学生または幼稚園といて旦那さんの会社が西部のジュロン地区にあるなら、このクレメンティ地区は通学と通勤に非常に便利です。むしろCITYエリアに住んでいたのでは遠くて不便でしょう。よってそのあたりを考慮しながら住居と学校を決めればいいと思います。
◆中学校◆
中学校はクレメンティにあり幼稚園のすぐ近くです。ここも少々古いかな、という感じですが、大きな校舎です。
こちらの中学校は日本と違って制服などはなく皆、私服で思い思いの格好で通学しています。
上の子を中学校に入れて分かったのですが、こちらの中学生は(小学生高学年から?)みんな本当によく勉強します。基本的に真面目でうちの子供の友達はまだ中学1年生なのに1日に6時間も勉強しているそうです。
当然ほとんど全員が塾に通っています。塾も日本人向けの塾がいくつかあり、周りの人に評判を聞きながら選ぶといいでしょう。
そのせいか、シンガポールの日本人中学校のレベルは日本と比べても非常に高いようで、こちらから日本に帰国したら日本の高校受験は非常に簡単に感じるそうです。
日本人中学校
◆スクールバス◆
スクールバスは主なコンドミニアムに立ち寄りながら各々の学校までの送り迎えをしてくれます。言い換えると、子供を持つ方は住居を構える時には、そこのコンドミニアムにスクールバスが来るか、また座席に空きがあるか、が重要なチェックポイントになりますので注意して下さい。新しいコンドミニアムなどではスクールバスの路線に入っていないケースもあり、その場合は子供は近くのコンドミニアムまで歩いて行かなければならず不便を強いられることになります。
◆休日、行事◆
休みは基本的に日本に準じています。今は土曜日曜は休みで、春・夏・冬休みもちゃんとあります。しかし夏休みは日本ほど長くなく8月一杯の1ヶ月のみとなっています。まあこれはシンガポールは1年中夏なので仕方ないでしょう。
学校行事も日本と同じで、学園祭や運動会もやっています。
でもこの運動会、常夏のこの地の炎天下で実施するので暑くて子供が可哀想になります。そのせいか時間は早めに終わるようにしてあり、大抵はお昼で終わります。
しかし先日、中学校の運動会を見に行ったら、暑さのせいか走った後に倒れた子供が何人かいました。流石にこの暑い中での激しい運動はキツイものがあるようです。
日本人中学校の運動会
素晴らしいのは修学旅行です。
小学校はマレーシア、中学校はタイに行きます。シンガポール自体が小さい国でもあるのですが、修学旅行で海外なんて羨ましい限りです。
なお、この日本人学校は中学校まではシンガポール日本人会によって運営されていますので、学校に通わせるには日本人会への加入が必要になります。日本人会の入会金は結構高いものですが、たいていの企業なら法人会員になっているので個人負担はなくても済むはずです。
また、学校の授業料もかなり高く、2人の子供がいる場合で、月1000S$(7万円)はかかりますが、これもほとんどの企業は会社負担としていますので大丈夫でしょう。
授業は基本的に日本語で行なわれます。しかし一部の授業は小学校、中学校ともあえて英語で行なわれますので、最初は大変ですがこれにより英語に早く親しむことが出来ます。
子供達にとってもシンガポールでの生活はよき思い出になると思いますので、学校でも楽しく過ごしてもらいたいものです。
(2002年9月29日)