皇居(東京)

〈2007年1月14日〉

よく晴れた先日、皇居へ行ってみました。
実は皇居へはこれまで入ったことがなかったので、一度は見ておきたいと思い、行って来たのです。晴れたとは言え冬なのでとても寒かったですが、昼前に車で出かけました。車は北の丸公園入り口、科学技術館の駐車場に止め、歩いていきます。

北の丸公園入り口の看板

そこからは北桔橋門(きたはねばしもん)がすぐ目の前にあります。橋を渡りますが、お堀を越えるのは初めてなので、わくわくします。門に向かって左側のお堀は平川濠、右側は乾濠といいます。門をくぐった所にゲートがありますが、入場は意外なことに無料でした。ゲートを通り抜けて左の奥へ進んでいきます。

北桔橋門

平川濠


しばらくお堀に沿って木のトンネルを進むと、ちょっとした広いエリアに出ます。
右側には大きな石を積み上げた天守閣跡があります。土台部分しか残っていませんが、その上に登ることが出来ます。そこにはベンチがあって一休み出来るような展望台になっており、周囲を見渡すことが出来ます。向こうの方には先ほど車を止めた科学技術館、更には武道館の屋根などが見えています。

天守閣跡

天守閣の展望台

天守閣跡の向かいには、桃華楽堂があります。これは昭和41年に香淳皇后のご還暦を記念して建てられた音楽堂で、正八面体になっており、外壁はタイル張りになっています。ぱっと見た目にとても派手なのですが、外壁の壁画はとても綺麗でした。

桃華楽堂

さて天守閣跡の向こうは非常に広い広場になっています。昔は江戸城の大奥と本丸があったエリアになります。今度はそこから左に折れ、桃華楽堂の脇を通り抜けて、汐見坂を下ってみます。

本丸跡の広場

この汐見坂は、本丸と二の丸をつなぐ坂道です。昔は新橋から皇居前広場の近くまで日比谷入江が入り込んでおり、この汐見坂から海を見ることが出来たそうです。汐見坂を下りた所には何もないので、また上に戻ります。

戻るときに先ほどの桃華楽堂の裏手を通りますが、そこにはつばきの花が咲き乱れており、とても絵になりました
上の広場の脇には何本もの大きな木がそびえています。その緑と空の青さも調和が取れて綺麗でした。

桃華楽堂の裏手

さて広場をトコトコ歩いていくと、何やら人が集まっている場所があります。何だろうと思いながら近寄って見ると、木に花が咲いています。何の花かなと思いつつ近寄ると、何と桜の花が咲いていました!
今は1月、こんな時期に桜が咲くとは驚きです!
見たらその桜は「フユザクラ」とのことで1本だけ咲いていました。いやはや、これは感動でした。

1本だけ咲いていたフユザクラ

ここで休憩所があったので、ベンチで一休み。暖かいコーヒーを飲みながら一服です。すると人なつっこいスズメがたくさん近寄ってきましたので、脅かさないようにそ~っと写真をパチリ。暖まったところで、再度出発です。


また広場を奥に向かって歩きますが、ここは本当広いです。休憩所の近くには大きな石をX状に重ねてある池があり、広場の奥には大きな木が2本そびえたっていました。その脇にはまた下に向かって下りる坂道があります。

広場の奥から天守閣方面を見る

そこを下ると今度は色々な番所がありました
まず見るのは百人番所です。ここには本当に100人の同心が詰めていたようです。見ると瓦には1つ1つ掘り込みがしており、ずいぶん手間がかかっているなあ、と思われました。

百人番所

その先には綺麗な石垣があり、その向こうには同心番所があります。
この先はすぐ大手門になります。

同心番所

ここでびっくり。7年ほど前、同じ職場で上司であった方のご夫妻に偶然バッタリお会いしてしまいました!
まあ皇居でしたら誰もが散歩に来るような場所ですから会っても不思議ではないとも言えますが、この広い人の多い東京の真ん中で知り合いに会ってしまうとは、世の中狭いもんだなあ、と感心してしまいました。向こうの方も驚いていました。

さてここで大手門より皇居を出ることにしました。大手門は非常に大きな門で、外側と内側と2つの門があります。「大手町」の由来は、この大手門からきたのかな、と勝手に推測してしまいました。

大手門


門を出てお堀を渡ろうとしましたが、そのお堀には白鳥が数羽いました。そのお堀の向こうには大手町のビル群が見えます。こうしてみると、皇居というのは東京のど真ん中、一等地にあることがしみじみ感じられます。

お堀から見た大手町のビル群

今度はお堀に沿って、車を止めた竹橋方面の駐車場までのんびり歩いていきます。お堀の脇の道路は休日は歩行者天国になっており、さまざまな自転車が多く走っていました。平日では決して見られない光景です。
また、お堀沿いには、やはり休日のせいか、ジョギングしている人が多くいました。このあたりは平日は完全なビジネス街でありそれなりの雰囲気をもっているのですが、休日になるとガラリと雰囲気が変わり、のどかな感じがします。

歩行者天国のため自転車がたくさん

少し歩いて毎日新聞社の前を通り抜けると、竹橋を渡ります。ここを超えたらすぐ、先ほど車を止めた科学技術館前の駐車場です。
今日は寒い中、2時間ほど歩きましたが、初めての皇居に感動し、桜を見れたことでも嬉しいし、休日の都心の雰囲気も味わえましたし、充実した1日でした。

竹橋。正面は毎日新聞社

(2007年1月28日)