ザ・レジェンド ゴルフ&カントリー・クラブ ( The Legends G.C ) マレーシア/ジョホール州

マレーシア/ジョホール州の奥にあるゴルフ場。シンガポールから第二コーズウエイを使ってたっぷり1時間15分はかかるので遠く、行く人は少ないようであるが、Jack Nicklaus設計の凝ったコースが人気で名前はシンガポールでも有名なゴルフ場である。
高低差がきつく打ち下ろしのホールも多い。OUTはグリーン周りのバンカーに悩まされINは左側・ティーグランド前に延々と続く池に悩むことになる。コースレートは72.5とあの難しいポーレシア以上であるが距離が6,028mと長いせいであろう。実際にプレーすると難しいことは難しいが思ったよりは難しくは感じないで結構楽しめるゴルフ場である。
非常に良いと感じた所はブラインドな場所が少なく、どのホールでも次のショットで狙うべき場所が見えるような設計になっていることで、変に凝ったトリッキーな所がなく一流の設計思想を感じ取れる。
現在はJack Nicklaus Courseのみであるが、2004年5月時点で Gary Player Courseを造成中であった。最終的には4つものコースが完成する計画となっている。唯一の難点はシンガポールから遠いこと。

名物の池越え打ち下ろしホールのティーグランド (Jack Nicklaus course #11 PAR4)

コース PAR 距離 コースレート キャディ バギー 難易度
Jack Nicklaus 72 6,028 m 72.5 バンカー、池多く高低差激しい

(距離とコースレートはホワイトティー)

総合評価 ★★★★ 難しいと聞いていたが、いざ行ってみるとちゃんと狙うべきポイントを狙って成功すればそこそこのスコアで回れるので楽しめると思う。コース戦略をきちんと立てて回れば非常に面白い。ホールによっては池・バンカーを避ける安全ルートとショートカットする挑戦ルートと2つあったりして楽しい。ジョホール州の奥まで行くが1山全部ゴルフ場敷地という感じで静かでのんびりプレー出来るのが良い。バギーとキャディー両方付き、フェアウエイにもバギー乗り入れ可なのでプレーも楽。マレーシアでは珍しいメートル表示なので要注意。
コース状態 ★★★★ マレーシアのゴルフ場としては標準的。芝生の状態は良く、打ちやすい。所々に大きなディポット跡が残っているのが気になったがキャディーさんがマメに埋めているのが好感持てる。
グリーン ★★★ はっきり言って遅い。芝目もきつそうで、結構傾斜しているにかかわらず曲がらない。合わせて打つとカップ直前でグニッと曲がるので、考えずに真っ直ぐゴンと打てば良い感じ。
グリーンは遠目には非常に大きく見えるが実は綺麗に整地されたカラーが広いのであって、実際のグリーンは小さい。
設備 ★★★★ ロッカールーム、シャワー室などはまあまあ。レストランもパーティールームや中華料理店がありなかなか良い。

(5点満点で評価)

名物ホール

< Jack Nicklaus course / #6 / PAR 5 / 462 メートル >
ティーグランドに立つとかなりの打ち下ろしになる光景に圧倒される。右に曲げると大きなバンカーがいくつも並びハマることになる。セカンドはやや右ドックになり大きな池がフェアウエイ右方向に続く。ここからは池を避けた左側の安全地帯へ運ぶか、池の上を超えたショートカットを選ぶか、選択出来る。飛ばし屋だったら池超えで2オンも狙える。安全に左から行くのが良いが、その場合はグリーン前にいやらしいバンカーが横たわっているので要注意。

< Jack Nicklaus course / #7 / PAR 4 / 348 メートル >
ほぼ真っ直ぐなミドルであるがセカンドショット地点右は深い谷になっており、飛ばし屋が真っ直ぐに飛ばすとここにハマるので注意が必要。

< Jack Nicklaus course / #9 / PAR 4 / 362 メートル >
軽い右ドックのミドル。ティーショットは前面に広々としたフェアウエイが広がり非常に気持ちよい。しかしセカンドはグリーンに向かっての打ち下ろしとなる上、グリーン左右には深いバンカーが横たわっているので、結構プレッシャーを感じる。

< Jack Nicklaus course / #11 / PAR 4 / 377 メートル >
このホールはレジェンド一の名物ホールと言えるかもしれない。ティーショットは激しい打ち下ろしで目の前の谷と池を超えなければならない。下に見えるフェアウエイは意外と狭く、左側には延々と池が続くし右側は林になっているので曲げたら大変。結構プレッシャーを感じる。しかしここをクリアすればあとはさほど難しくない。
INに入るとこのホールから#17までは、皆、池がらみのホールとなる。

< Jack Nicklaus course / #12 / PAR 3 / 141 メートル >
左に池が続くショート。引っ掛けたら即死となるが右側は広いので、右を狙うのがセオリー。

< Jack Nicklaus course / #13 / PAR 5 / 439 メートル >
いきなり池超えのティーショット。池は右手前より左奥に伸びているので、左に引っ掛けるとボールが落ちるまではらはらしながら見守ることになる。先の#11もここも、キャリーで170mも飛ばせば池は超えるのだが、見た目は結構遠く感じるのでプレッシャーは大きい。セカンド、サードも左側の池を気にしながらのショットとなる。引っかけだけは絶対に避けたい。

< Jack Nicklaus course / #15 / PAR 3 / 148 メートル >
池超え、打ち下ろしのショート。グリーン手前と右側には長いバンカー。飛びすぎて左奥に行くとそこにも池。ティーグランドからの光景から結構なプレッシャーを感じられる。打ち下ろしの距離感と風を読むことが大事。経験的に1番手落とせばOK。

< Jack Nicklaus course / #18 / PAR 4 / 384 メートル >
最終ホールはようやく池から開放されるが、ここもグリーンまで2ルートある右ドック。左方向には広いフェアウエイが広がるので安心だがグリーンまでのセカンドで長い距離が残る。やや右正面にはバンカーがいくつもあるがここを超えればグリーンまでのショートカットになるので後が楽。キャリーで180mでバンカーは超えるようだが、見た目には相当飛ばさないと超えないように見える。実際にこのバンカーにハマると出すだけになりがちなので、最後を安全に回るか大叩きするかの境目となる。その日の調子を考えながら冷静に判断する必要がある。


streamの感想

いや、本日初めてラウンドしたが実に面白いコースである。
前半のバンカーは徹底的に避けていかないとダメ。結構深く砂も柔らかいので一度で出すのが難しい。後半は打ちおろしと池がらみのホールが延々と続くので、ティーショットはプレッシャーを感じる所が多い。しかし回った感想としては、事前情報で非常に難しいと聞いた割にはなかなか楽しめるコースであった。ショットの前に狭いながらも狙い所がはっきり見えるので、無理せず大きく曲げずに打てたらいい結果を得ることが出来る。ブラインドになっている箇所が非常に少なく、この点は初めて回っても楽しめて良かった。

でもシンガポールから行くにはちょっと遠いと感じる。1時間の Palm Resort の場所から更に高速で10分走り、一般道におりてからも10kmくらい走るので余計に遠く感じる。実際の時間は1時間15分程度なのでさほど変わらないのだが。この点が気楽に行こうという気になれず残念であるが、またチャレンジしてみたいと思わせるいいコースである。ちなみに私は始めてラウンドして自己ベストタイ記録(95)を出すことが出来たので印象は良かった。

(2004年05月3日)