私はシンガポールに来る前から10年期限のパスポートを持っていました。これだけあればしばらくの間は更新しないで済むので楽だと思ったのです。実際にシンガポールへ赴任する前は海外出張と言っても年に1~2回なので充分事足りていました。しかしシンガポールに来てからは事情が変わったのです。
つまりこちらは小さな国のこと、お隣のマレーシアやインドネシアへ行くのは日常茶飯事であり、なおかつ旅行と言えばタイやオーストラリアなどの海外旅行が当たり前。もちろん日本への帰国も海外旅行となるのです。
ではそれで何が問題かと言うと意外なことですが、入出国の時にイミグレーションで押されるスタンプが非常に多くなり、あっと言う間にページがなくなってしまう、ということです。
もちろん駐在員はシンガポールでその氏名などを登録しているので、グリーンカードさえ出せばシンガポールからの出国及び入国の場合にはスタンプを押されることはないのですが、マレーシアやインドネシアへの入出国ではどうしてもスタンプを押されることになってしまいます。そうなると、スタンプを押すべきページ(VISA:査証のページです)があっと言う間に一杯になってしまいます。
それでも通常の方ならそんなに急激に一杯になることはないでしょうが、ゴルフくらいしか楽しみがないシンガポールにおいて、マレーシアやインドネシアへ毎週のようにゴルフに行く人は本当にすぐに一杯になります。
例えばマレーシアの場合は一度の入出国でスタンプ2つ、これが3回で1ページなくなります。
インドネシアの場合はもっとひどく、今年より1回ごとにVISAを取得する関係上、VISAで1ページ食われその他に入出国スタンプで3分の1ページがなくなります。
マレーシアの場合は3回の入出国で1ページなくなります
10年期限パスポートの場合で、このVISAのページは42ページなので、マレーシアの場合で42x3回、つまり、126回の入出国で全部のページを使い果たす計算になります。これはかなり余裕があるようですが、毎週マレーシアへゴルフに行くとすると約2年で全てのページがなくなることとなります。シンガポールでのゴルフが多くマレーシアへ行くのが月に1~2回程度の私でさえも、実はシンガポール赴任から2年半経過した昨日、とうとう全てのページがなくなりました。
ではそうなった場合にはパスポートの新規取得が必要かと言うと、これはいい制度があり、1回に限り「パスポートのページの増刷」が出来るのです。私は本日それを実施しました。
パスポートの増刷は簡単で、大使館へ行って申請すれば10分ほどで出来ます。費用はS$40弱かかりますが、これで追加40ページがもらえますのでほぼ倍増となり、しばらく増刷しないで済むことになります。但しあくまで「1回のみ」ですので、それもまたなくなった場合は、新規発行を受けなおさなければなりません。
今では私のパスポートはずいぶん「ぶ厚く」なりました。しかしこれはシンガポール駐在のいい思い出となるので、生涯大事に保存しておこうと思っています。
(2004年12月28日)
(2024年3月24日追記)
実際にこの当時のパスポートは今でも大事に保存しています。