帰国後 初ラウンド

帰国後の初ラウンドまでは約2ヶ月待たなければならなかった。2005年3月末に帰国し初のラウンドへ行ったのは5月の第一土曜日であった。
行ったのは埼玉県/東松山にある「高根カントリークラブ」である。
実はシンガポール時代に世話になった方がこのゴルフ場のメンバーであり、私の帰国祝いをやってくれたのである。その他一緒に回ったのは、私とほぼ同時期にシンガポールに駐在しており、一足先に帰国していた方である。その方は300ヤードは軽く飛ばす飛ばし屋でシンガポールでも良く一緒にラウンドした方であったので、再会もまた楽しみであった。

高根CC


さて当日は朝、早起きして車で高根CCに向かった。何と言っても千葉県の成田から埼玉県の東松山までである。つまり関東平野を横断しなければならないので時間がどれほどかかるのか予想もつかなかったが、カーナビで見ると全部高速道路を使って約2時間で行くことが分かったので、安全見て集合時間の2時間前には自宅を出発した。ルートは湾岸道路を通り首都高を抜け、関越道に入り東松山ICでおりるルート。休日なのでさほど渋滞もなく2時間で到着した。

さて、到着した後が実は良く分からない。
シンガポールであれば玄関に車を止めれば係員がゴルフバッグをおろしてくれるのだが日本もそうなのだろうか。
恐る恐る玄関前に車を止めると、そこには数人のキャディーさんが待っていて大きな声で「おはようございます!」と言ってくれ、そのまま車からゴルフバッグをおろしてくれたので、とりあえずは一安心。車を駐車場へ止めてクラブハウスへ向かっていった。

尚、服装であるが、一応日本であり、その高根CCは結構いいゴルフ場であると聞いていたので、わざわざジャケットを買って着込んで行ったがそれが正解。周囲の方々も皆ジャケット着用でいたので、もしシンガポール流儀で軽装で行っていたらクレームをつけられていたかもしれない。でもゴルフに行くのにジャケット着用なんて、シンガポールの感覚ではとても面倒くさいが、まあこれはすぐに慣れるであろう。ロビーでは本日の同伴の方が待っていてくれ、そのままレストランへ行き軽く飲み物を飲んだ後、いよいよスタートと相成った。

外に出ると4人乗りの電動カートに4人分のバッグが乗せられており準備完了。それに乗って1stティーまで行く。
この電動カート、シンガポールとの違いは、
1) シンガポールは2人乗り2台に分乗するが日本は4人乗り1台で回ること。
2) シンガポールのようにフェアウエイには入れずカート道を走るのみ。
しかしスイッチを入れればカート道を自動運転してくれるので、非常に楽チン。シンガポールは自分で運転しなければならなかった。
3) しかも人が乗っていなくてもリモコンでも操縦出来る。
ということで、最初はとても驚いたのである。

さて、いよいよスタートである。
シンガポールに比べて距離の短い日本であったので、本日はバックティーより回らせてもらうこととした。南コース→東コースの順で距離は6259ヤードである。これでもシンガポールのレギュラーティーより短いが、ここのレギュラーでは6000ヤードもないので、ヘタクソな腕前を考えたらこんなもんだろうか。

さて、ティーグランドに立ってドライバーを軽く素振り。練習では結局いい当たりが全然出なかったが本番ではどうなるか、とても心配であった。しかし「ままよ」とばかりに思い切り振りぬいたら、ビシ~~ッ・・・!と信じられないほどのいい当たりが出てしまった!

「おお~っ」と自分でも驚く。久しぶりのゴルフで、しかも朝一ショット、緊張しまくりであったが、何とか帰国第一発目はナイスショットでスタートすることが出来た。

しかし問題はセカンドのアイアンショットであった。グリーンまで残り少ないのでピッチングで軽~く打とうとしたら、モロにヘッドアップしてしまいトップ球。せっかくのパーチャンスがボギースタートであった。そうやってアイアンで苦労しながら何とか午前のハーフを終了し昼食のためにクラブハウスへ一旦戻る。18ホールスルーのシンガポールとの一番大きな違いはここ。ハーフで1時間近くも休憩し、しかもビールなんか飲んでしまうので(ならば飲まなければいいのだが(笑))、せっかく温まった体がまた冷えてしまうのだ。でもこれも慣れれば却っていい休憩になるのかもしれない。

昼食後、午後のラウンドへ出る。相変わらずドライバーはいいのだがアイアンが良く当たらない。苦労しながら回る。
やはりラウンド2ヶ月のブランクは大きいか?
なんか、地に足がつかない感じで今ひとつ調子が出ないままラウンドが終わってしまった。

結果は何と 114 もの大叩きであり、いかに普段練習またはラウンドして感覚を研ぎ澄ましておかなければならないか、よ~く分かったラウンドであった。

クラブハウスに戻りお風呂に入る。さすがは日本。基本的にシャワーしかないシンガポールと違い、ちゃんと湯船がある!
疲れた体にはこれは最高であり、ゆっくりとつかっていた。その後はビールは飲めないのでジュースで乾杯。既に夕方であり、同伴の方々に本日お付き合いいただいたお礼を申し上げ、帰宅の途についた。

しかし東松山から成田までの帰りの2時間の車の運転は本当にキツかった!
どんなに遠くても1時間圏内にゴルフ場があるシンガポールとの違いを改めて味わわされた。確かにウワサに聞いていた通り、日本でのゴルフは一日がかりとなってしまうのだ。

それでもやっぱりゴルフは楽しい。

スコアはメロメロであったが気分はすっきりし、次のラウンドが楽しみになった一日であった。

(2005年8月29日)