酔って電車乗り越し(その2)

5月に酔って電車乗り越しをやらかしたばかりでしたが、今回またやってしまいました!
前回はその電車が成田空港行きだったので、すぐに戻ってこれラッキーと思ったのですが、今回はそうはいきませんでした・・・。

東京の八重洲で飲んだ後、ちょうど東京発の総武線特急電車があったので、それに乗ったのです。東京発 20:45で、成田着 21:38の鹿島神宮行き特急あやめ1号でした。飲んだ帰りは早く帰りたいので、快速電車ではなく特急をよく使います。その日もそうでした。
まだ時間も早いので安心して乗り込みましたが、実は疲れのせいか結構酔っており、乗ってほどなく寝てしまいました。しばらくして目が覚めたら、成田の1つ前の佐倉駅であったので、あと10分で到着と思い窓の夜景を見ながら乗っていましたが、、、。

特急あやめ号

突然、車掌さんに「お客さん、特急券を拝見します」と言われ目が覚めました。
「あれ? 成田までの特急券はさっき買いましたが・・・」と答えたところ、車掌さん曰く
「お客さん、成田は過ぎましたよ!」と言うではないですか!
あわてて外の景色を見ると、見覚えのない山や畑の中を電車はゴトゴト走っています。車内も成田で大半の乗客がおりたせいか、ガラガラです。このあたりで流石に事の重大さに初めて気付きました。

そう、前回は成田空港行きの電車でしたからすぐ戻れましたが、今回は鹿島神宮行き!
いったいどこまで行ってしまうのか想像がつきません。しかも総武線は成田の先は電車の本数が一気に減ってしまうので、今日中に帰れるのだろうか、と不安一杯の気持ちでゴトゴト乗っていました。

結局次の駅は15分ほど走った先の滑河駅でしたので、そこでとりあえず降ります。見ると無人駅
改札の外は何もなくタクシーが2台ポツンと止まっているだけ。
「こりゃぁ、ダメだぁ・・・」と思いながら時刻表を探します。現在時刻は 21:55頃、見たらラッキーなことにまだ成田方面への上り電車がまだありました。しかし時間は 22:30と、あと40分もありますが、帰れるだけまだマシと思い、そこで待つこととしました。

昼間の滑河駅

タバコをふかしながらウロウロしていたら後ろから誰かが「あの~」と話しかけてきます。見ると年配の見知らぬ男性です。
何だろう、と思っていたらその方曰く「もしかしてあなたも成田駅を乗り過ごしたのでしょうか?」と聞いてくるではないですか!
いやいや、こんな所で「仲間」に会えるとは、嬉しいやら情けないやらで、まずは話し相手が出来ただけマシと思って「実はそうなんですよ~」などと話していましたところ、もう1人の別の男性が寄ってきて「お~、今日は仲間が2人もいるかぁ!」などと言うではないですか
見事、その方も成田から乗り過ごした方で、しかも常習犯のようで、結局、乗り過ごし仲間3人で上り電車を一緒に待つことになりました。情けない・・・。

3人で色々話しているうちに、どんな仕事についているかの話になりました。
私が「ある電機メーカーに勤めています」と話したところ、2人口を揃えて「えっ!」と言いますから何だろうと思ったら、1人は何と私の会社のグループ会社出身の方で、もう1人は私の会社のコンピュータの保守を行なう会社の方でした!
いやいや、世の中狭いものですね。とんでもない所で同じグループの人間が3人も揃ってしまいました

話をしていると時間はあっと言う間に過ぎるもの。ほどなく上り電車が来たので3人で乗り込んで、話をしているうちに間もなく無事に成田駅に到着しました。人で改札を出るときは名前も聞かずに「ご苦労さんでした」と言って別れました。

電車乗り越しはショックでしたが、名前も知らない3人で過ごした1時間は、楽しい思い出となりそうです。

(2010年7月27日)