ラグーナ ナショナル ゴルフ&カントリー・クラブ ( Laguna National G.C ) シンガポール

シンガポール島内でも1・2を争う名門コース。場所はチャンギ国際空港近くであり、Tanah Merah CC / Tampines course の向かいに位置する。
コースは2つあり、Masters と Classic。 Masters は2002年に大改装したので芝生の状態は非常に良く、Tanah Merah といい勝負。緑があまりにも美しいので感動すること必至。各種ゴルフトーナメントも開催されるチャンピオンコースである。Classic はMastersには若干劣るが充分綺麗。途中、本物の運河を2回連続で超える所がありスリリングである。いずれもキャディーはなくバギーによるセルフとなる。
Tanah Merah がエキゾチックな雰囲気であるに対して、Laguna はひたすら綺麗なコースであり日本人の感覚にマッチする。
クラブハウスも設備が整っており問題なし。満足感は非常に高い。

Masters course(HPより)

コース PAR 距離 コースレート キャディ バギー 難易度
Masters 72 5,581 m 69.7 池多く狭くて難しい
Classic 72 5,664 m 69.0 少しトリッキーな感じ

(距離とコースレートはホワイトティー)

総合評価 ★★★★★ コース状態は非常に良く設備も良い。もう最高。Masters course は日本人好みの美しさで感動すること必至。コースは全体的に幅が狭く曲げたら苦労するが面白く、何度来ても楽しめる。私にとってはシンガポールで最も好きなゴルフ場の1つである。
コース状態 ★★★★★ 芝生の状態は最高に良い。木の付け根まで緑の芝生が続いており、地面の土はほとんど見えない。Masters course はトーナメント前はラフを深く伸ばすので要注意。よくロストしてしまう。
グリーン ★★★★★ とても速い。あまり極端なアンジュレーションはないが、いくつかは池のヘリにあり、アプローチをミスるとピンを目の前にして池ポチャするので要注意。
設備 ★★★★★ ローカル料理のテラスレストランの他、日本料理屋の「風鈴」もあり食べる楽しみは大きい。中華レストランも別にある。ロッカーとシャワー室も広くて快適。奥にはお風呂もある(らしい)。プロショップは大きなチェーン店の Pan West で値段も街中と同じで良心的。駐車場はゲストでも屋根の下に停められるので帰りは車の中が暑くなくて良い。

(5点満点で評価)

名物ホール

< Masters course >
プロのトーナメントでも使われるチャンピオン・コース。とにかく美しい。
日本人の好みに合った精緻な美しさとでも言うのだろうか、芝生の色からバンカーの砂の色、全てが美しい。しかし感動している場合ではない。とにかく池が多く難しいコースである。トーナメント前後ではラフを激しく伸ばすので、その場合はラフに打ち込んだらロストボールを覚悟しなければならない。運良く見つかっても横に出すのが精一杯である。

< Masters course / #1 / PAR 4 / 355 メートル >
Masters course に初めて来た人は、ここのティーグランドに立った時に、そのあまりの美しさに感動するであろう。芝生はあくまでも純粋な緑色で左右の小山の木のふもとまで貼りめぐらされており土の色なんか見えない。左側には長いバンカーが続くが砂も白くて綺麗。私は初めて来た時はこの芝生の上を転がってみたい衝動にかられたくらい美しかった。しかしいざティーショットを打つとなると意外とフェアウエイの幅が狭いことに気付く。右は小山になり左前方はバンカーが続くので、これを超えて真っ直ぐにうたなければならない。朝一としてはちょっぴりプレッシャーを感じるホールである。

< Masters course / #4 / PAR 4 / 292 メートル >
短いミドルと思って安心してはいけない。右側にはグリーンまで延々と池があり、しかもその内側には長いバンカーが横たわる。
スライサーにとってはティーショットから緊張しまくり。グリーンを狙う時も少しでも右に流れると池ポチャなのでつい左を狙ってしまう。しかし勇気を持って突っ込んで行けば短いだけにPARを取ることはそんなに難しくない。

< Masters course / #8 / PAR 3 / 142 メートル >
池超えのショート。池は手前からグリーン右側まで回りこんでいるのでスライサーにはつらい。グリーンは奥に長くピンが奥に切ってある場合には1オン3パットも平気でやってしまう。結構緊張するショートである。

< Masters course / #9 / PAR 4 / 327 メートル >
OUT最終ホールは左側に池が続くミドル。右は山。フェアウエイは狭く左右どちらに曲げても次が苦しい。

< Masters course / #11 / PAR 5 / 468 メートル >
左右に池が配置されたいやらしいロング。ティーショットは右の池を避けなければならない。セカンドからはグリーンまで左側に池が続くので左に曲げたら池ポチャ。フェアウエイ幅はそんなに狭いわけではないのだが、左右の池に圧倒されがちで、ショットにはかなり気を使う。

< Masters course / #12 / PAR 4 / 261 メートル >
続くミドルは短いが、やはり左側に延々と池が続く。右はやはり小山と林になっているので、ここでドライバーなど怖くて打てやしない。セカンドショットも少しでも左に曲がったりグリーンを超えたら池が待っている。
ここのグリーンは左半分が池に面しており、しかもグリーンの切れ目が直角に池という構造なので、右側からのアプローチをミスるとグリーン上を転がってそのまま池ポチャするという悲しい目に合ってしまうので要注意。これをくらうとショックはかなり大きい。

< Masters course / #14 / PAR 3 / 140 メートル >
Masters course で唯一池超えでないショートであり安心しがちであるが、そうはうまくいかない。
左側にはグリーンまで延々と長い深いバンカーが続いており、ここにハマるとただ出すだけになってしまう。いや、一回で出せれば成功かもしれない。ヘタすると2回、3回と打ってしまう。それほど深いバンカーなのでどうしても避けたい。
しかし右は深い林であり、グリーン右側手前にもバンカーが口をあけて待っているので、とにかくグリーンに向かって真っ直ぐに飛んでくれることを祈るばかりである。私はこのホールはいつもダブルパー以上の大叩きをしているので、あまり印象は良くない。

< Masters course / #17 / PAR 3 / 121 メートル >
短い上に打ち降ろしなので簡単なショートに見えるが、実際には池超えとなっており、しかもグリーンの奥も池がある。よってショートしても池、オーバーしても池。
グリーン奥は池との境目が直角に立っているので、転がってそのまま池ポチャしてしまう危険がある。最初に池ポチャした場合は手前のドロップゾーンから打つことになるが、その時にうっかり強めに打ってしまいグリーン上を転がって今度は後ろの池に落ちる、という悲惨な経験もよくする。悲しすぎる・・・。

< Masters course / #18 / PAR 4 / 308 メートル >
池に悩まされた Mastees course もいよいよ最終ホールだが、ここで気を緩めてはいけない。右側にはまたグリーンまで延々と池が続き、それに沿って長いバンカーがこれまた延々と続く。グリーンの右から後ろもぐるりとバンカーが囲んでいるので、池かバンカーかどちらかにハマる危険大。
最終ホールくらいゆったりと打たせてもらいたいものだが、そうは問屋がおろさない。ここを上がると本当にほっとする。


< Classic course >
このコースの圧巻は何と言っても「Bedok Canal」という本物の運河を超えるホールである。#12と#13と2ホール続いてティーショットで運河を超える。これには初めての人はびっくり。

< Classic course / #12 / PAR 5 / 444 メートル >
ティーショットでいきなり本物の運河を超えなければならない。たかが150メートル飛ばせば問題ないのだが、慣れていないとこれがかなりのプレッシャーになってしまう。あまり緊張するとダフって運河ポチャの憂き目に合う。無事超えたあとは運河を右に見ながらのロングであるが、右側にはしばらく長いバンカーが続き、グリーン手前には左側にやはりバンカーがつながるので気を抜けない。

< Classic course / #13 / PAR 4 / 370 メートル >
続くミドルは、また運河を超えて対岸に戻るコース。ここは特に右上から左下に向かって運河が流れているので、スライスを打つと運河に沿って曲がっていくので落ちるまでヒヤヒヤものである。しかも運河沿いには大きなバンカーもあるので、とにかくスライスは厳禁。


streamの感想

とにかく綺麗なコースである。特に Masters course は最高。何度行っても何度池に突っ込んでも満足出来る。タナメラのガーデンコースと並んでラグーナのマスターコースはシンガポールのベスト・優良コースであると断言出来る。日本からVIPが来られてゴルフに案内する場合でも最高の満足感を提供することが出来るのは、この2つだけであろう。当地でゴルフをするなら、絶対にお勧めのコースである。

レストランもなかなかおいしい。日本料理の「風鈴」もあり、これがまたおいしい。シンガポールでも有名な居酒屋「多門」のおやじさんが味付けなど指導している。私はここの冷やし中華とエビカレーが大好き。幸せ気分満点になれる。エアコンの効いた室内で食べるのもいいがタバコは吸えないので、テラスに頼んで持ってきてもらうことも出来るのが良い。中華料理店もありおいしいらしいがただ今改装中。オープンが待ち遠しい。しかしこのテラスレストランは料理を持ってくるのが非常に遅い。特に朝のあわただしい時などはイライラして何度もウエイター、ウエイトレスを呼びつけることになる。これが唯一の欠点。

ロッカーは鍵ではなく4ケタの暗証番号を登録する方式で最初はとまどうが、日本語でも説明書があるので大丈夫。慣れれば問題なく快適である。また CarPark もゲストであっても屋根の下に車を止められるのが良い。帰りは涼しい車で帰ることが出来る。

とにかくタナメラと並んでこのラグーナは最高のゴルフ場である。セントーサも含めて私が最も好きなゴルフ場の1つである。

(2003年10月26日)

(2024年2月24日追記)
2004年9月に日本より小田美岐(おだみき)プロが来られた時、一緒にこのラグーナのクラシックコースを回りました。
詳細は「どたばたゴルフ(シンガ編)」を参照下さい。