パソコン故障で悪戦苦闘!

私のPC(パソコン)は自作のデスクトップです。組んだのは約1年半前になります。自作は価格は約半分ですむ上に、いろんなデバイスの追加、変更が自由に出来る、というメリットがあります。
しかし今回パソコンが故障してしまいました。そうした場合には自作の場合はメーカー保証が得られないばかりでなく、自分で原因を究明し修理しなくてはなりません。そうしたリスクはあえて承知の上で自作にしたのですが、いざ故障してみると本当に大変でした。

おかしくなったのは2週間前です。パソコンを見ていると突然画面がふっと暗くなって電源が切れてしまいました。あれ?と思いながらまた電源を入れますが、そうなったら今度はスイッチを入れて10秒もしないうちにまた電源が切れてしまいます。何度やってもダメで、あきらめて一晩ほおっておくと翌日の朝には問題なく動いています。何とかごまかしながら使っていましたが、そういうことが何日か続いていい加減不便だしイヤになってきたので、真面目に原因究明を行ないました。


何らかの部品が故障しているのは明白で、問題はどの部品が故障しているか、です。
疑わしいのは(1)電源、(2)マザーボード、(3)CPU、この3つであると推定しました。
でもそのうちどれかは分かりません。全部交換すればいいのですが、1つ1つが結構高い部品になるのでそんな勿体無いことはしたくなく、原因を絞り込んで特に疑わしい部品のみを交換することとしました。

その調査はまず会社でパソコンに詳しい人に色々聞きました。次にはWEBのパソコン質問コーナーで質問し、多くの人に多くの意見をもらいました。その結果、CPUがおかしいことはないだろう、よってもっとも疑わしいのは電源不良、次に疑わしいのはマザーボード故障、ということになり、さらにいろいろ聞き歩いているうちにほぼ電源の故障であるとの確信を持つことが出来ました。

そこで早速パソコン部品を多く扱っている Sim Lim Squareに行き電源を探して買ってきました。450Wの大容量品で約S$100(7千円)です。家に帰って自信満々、これでやっと治る、と思いながら電源を交換しスイッチON。ブ~ンとパソコンが立ち上がり始め、やれやれ、と思っていたら、、、何とわずか5秒でまた電源が切れてしまいました!
「うわ~っ! せっかく電源を交換したのにまだおかしい!」
結果的に電源はおかしくなかったことになり、このS$100は無駄金になってしまいました。あまりのことにしばらく呆然、ほとんど放心状態でタバコをふかしていましたが、そのうちに頭にきて、「こうなったら意地でも治してやる!」とばかりに、またまた Sim Lim Square に向かいました。


電源が正常なら次に疑わしいのはマザーボードです。
そこで現在のマザーボードと同じ型式のボードを探しましたが、たった1年半前のこのボード、既にどこの店でも売っていません! このボードは最速のメモリー(RDRAM)対応の特殊ボードでしたが、現在は主流のメモリーはDDRであり、そのDDR対応のボードばかりです。これに切り替えると今のRDRAMメモリー(512MB)はもう使えなくなるばかりでなく、新規にまた512MBのDDRメモリーを購入しなければならなくなり余計な出費になってしまいます。
あきらめずにSim Lim の中で10軒ほど探しましたが結局どこにも見つからず、やむをえずDDR対応のマザーボードと新しいメモリー一式を購入する羽目になってしまいました。せめてボードは同じメーカーで、ということで、台湾製 ASUSTekの「P4PE」を購入しました。これでS$350(2万4千円)の追加出費、これは痛いです! 

また家に帰って今度はパソコン全部バラしてマザーボードを付け替えますCPUから何から全部はずして付け直しなので、ずいぶん手間がかかってしまいました。何とか付け替えて恐る恐る電源ON!
今度は、、、ちゃんと立ち上がります! でも油断は禁物、またいつダウンするか分かりませんので一晩中つけっぱなしにしておいて翌朝見てみると今度はちゃんと動いています!

良かった~! 原因はマザーボードでした。これで完全に治りました。
2週間もの間ずいぶん苦労しましたがやっと治りました。本当に苦労しましたが治った時の喜びは言葉に言い表せません。

壊れていたマザーボード


修理してから今日で3日目。まったく問題なく動いています。今回の件は苦労しましたけれど、いい勉強になりました。
たった1年半でも壊れるときは壊れるということも分かりましたし、パソコンを久しぶりに1から組みなおしたので、その構造もよく分かりました。こういうところも自作機の面白いところかもしれませんが、出来ればまたしばらくは故障しないで動いていてもらいたいものです。

尚、マザーボードの交換ということでHDDのOSから各種ソフト、データ類すべて再インストールし直しを覚悟していましたが、同じメーカーのボードであったせいかちゃんとHDDの中身は認識してくれたので、その手間は省けました。これだけは嬉しい誤算でした。

(2003年7月19日)

(2024年3月9日追記)
同様の問題はその後も発生しています。そこで分かったことは、マザーボードのコンデンサが意外と故障しやすいということです。コンデンサが寿命になるとコンデンサの頭の部分が通常は平らなのがプックリとふくらんできます。そうなると電源を入れて時間が経過し温度上昇するとダウンしてしまうというわけです。よって時間が経過し温度が下がるとまた正常に動作しますが、また加熱するとダウンするということの繰り返しになります。マザーボードを選ぶときは信頼性のあるコンデンサ(出来れば日本製)を搭載しているかに注意が必要であることが後日わかりました。