![]() 昨年のクリスマスの時は単身赴任であったので1人で家族のいる日本に帰りましたが、今年(2002年)は家族も一緒にシンガポールにいるのでどうしようかと考えました。日本に帰るには短すぎますし、かと言ってシンガポールにいても何となくもったいない、と言う事で、思い切って海外旅行に行くこととしました。会社は飛び石連休であったので、2日間の休暇をいただき2002年12月21日(土)~25日(水)の5連休としました。最初の土曜日の21日はいつものゴルフ、翌日の12月22日から25日まで三泊四日の旅行です。 当初の予定ではバリ島へ行くつもりでしたが予約する直前にあのテロ事件が発生したため、急遽予定を変更して安全なタイのバンコクへ行くこととしました。本当はオーストラリアへ行きたかったのですが、クリスマスシーズンのオーストラリアは日本の正月と同じように店が皆閉まっているのでつまらない、との情報があったのでタイにしたものです。折角なのでバンコクだけでなく近くの遺跡の町アユタヤまでも行くことで計画しました。 尚、旅行代理店はシンガポール内の日通旅行へ依頼しました。料金もリーズナブルであるばかりでなく、日本人のスタッフがいて日本語で手配してくれたので助かりました。日程や観光地、ホテルなど全て日本語で電話とメールでやり取り出来ましたので、事前準備は楽チンでした。 ■ 1日目(いざバンコクへ)
機内に入るとやはり満席です。30分の遅れで飛行機はバンコクへ向けて飛び立ちました。 でもこのシンガポール航空、JALよりも座席の間や幅がゆったりしている感じがしました。シートのクッションも良く乗り心地はまずまずです。 バンコクまでは約2時間の短いフライトですが、飛び立ってすぐ機内食が出ました。この機内食も「シーフード」か「スパゲッティ」か、というものでなかなかおいしかったです。うん、ここですっかり私たちはシンガポール航空のファンになっていました。
空港の外へ出るときは暑いだろうな、と覚悟していましたが、意外と涼しくて驚きました。やはり体がシンガポールの暑さに慣れていたのでしょう。この時期のバンコクはやはり冬であるようなので、朝夕は涼しいようです。 空港から高速道路を走ります。この高速道路、広い道で街の中を網の目のように通っています。まるで日本の首都高速みたいな感じでした。1時間弱走るとホテルへ到着です。
部屋は予想以上に広くて快適でした。落ち着いた内装、広いベッドのみならずサニタリーも広くて綺麗で満足です。ここでこれから4日間、快適に過ごすことになります。家族4人で1部屋、子供用に補助ベッドも1つ入れておきました。
感心したのは日本語ガイドもあること。しかも電話機には「日本語ホットライン」専用ダイヤルがあり日本語で24時間対応するとのことで、日本人にも安心です。試しに夜中にそこへ電話してみたら、ちゃんと日本人が対応してくれました。 尚、このシャングリラ・ホテルはバンコクだけでなくシンガポールや上海などアジアの主要都市のあちこちにあります。シンガポールのシャングリラには小泉首相や田中真紀子さんも宿泊した由緒あるホテルです。 (このHPのリンク集に「シャングリラ・ホテル」のHPへのリンクがあります) さて、もう夜の7時を過ぎているので、早速夕食にします。 ホテル内にはイタリアン、中華、日本食など多くのレストランがありますが、初日は雰囲気を味わうため、川沿いの屋外テラスレストランで食べることとしました。
テーブルに案内されて飲み物を注文した後はビュッフェですので好きなものを食べ放題です。 肉が嫌いな私はシーフード系を中心に。エビとかイカを皿に取ると隣では鉄板の上で焼いてくれます。試しに頼むときに「ヤキソバ」と言ってみたら何と通じまして本当にヤキソバを作ってくれました。
その後はインド風のカレーライスとか日本料理もあるので何皿も食べて最後はデザートのフルーツ。 最初は皆疲れているせいか、あまり食欲がない、と言っていましたが、おいしいので食べるほどに食欲が沸いてくる感じで、おなか一杯になるまで食べ続けました。 これで4人分の料金はビールとジュースも含め5000バーツ(1万5000円)。バンコクの物価を考えたら高いですが、ホテルであることを考えるとまあこんなものでしょう。おいしかったので許せます(笑)。 食後は川に浮かんでいる綺麗に飾られた船などを見て歩き、部屋に戻りました。もう10時を過ぎています。 酔い覚ましにベランダに座って川を眺めながら一服。至福の時です。 本日は疲れているので、そのまま皆で寝てしまいました。 ■ 2日目(バンコク市内観光) 翌日は日本語ガイドさんとともに市内観光なので朝7時半にロビー集合です。 朝食は1階室内のレストランにて食べますが、これもビュッフェ形式で食べたい放題でおいしかったですねえ。毎朝この朝食を取るのが楽しみでした。 ロビーで待っているとガイドのリンさんが迎えに来たのでマイクロバスに乗り込みます。 本日は我々4人の他、日本より観光に来ている日本人の若い女性2人組が一緒です。
何とか渋滞を抜けて船乗り場に到着です。
我々の乗る船は、と見ると、メロンのような先がとがった小さな船。これで大丈夫か、と思いながら乗り込みます。 この船は木で出来ていて後ろに車のエンジンそのものを改造してつんでいるもの。音がうるさくてたまりませんが風がとても心地よい感じでした。 しかしこの川は結構波が高く、そこを乗り越える時は船はグンっと持ち上がってドンッ!って水の上に落ちるのです。これが木の椅子なのでお尻にひびいてかなり痛い。しかも水しぶきが飛んでくるし、ちょっと慣れるまでは怖いものがありました。
川の両側には多くの寺院があります。皆伝統ある綺麗な寺院なので、私は1人、写真をとりまくっていました。 このチャオプラヤ川はかなり幅の広い大きな川です。良く見ると寺院のみでなく川の両側に古い家が突き出して建っています。聞いたら実際に人が生活しているみたいで、川の上のテラスで洗濯物を干したりしていました。
中に入るとこの塔の周りを階段を使って登っていけるようになっていますが、危険なためか2階までしか登れません。そこをぐるりと回ってみると、この外壁は小さな陶磁片やガラス片で覆われており非常に綺麗でした。
中に入ってしばらくは塀の外を歩きますが、そこで王宮の建物を外から見ることが出来ます。手前が広い芝生になっており非常に綺麗なので、観光客の人たちはまずここで記念撮影をしています。真ん中に目立つ金色の建物が本堂で回りは金箔で覆われており、大変に豪華なつくりになっていました。
建物は多くが金箔や綺麗な陶磁片で覆われており、キラキラ光ってとても綺麗でした。また、いかにもタイらしい魔人の像もあったりしました。このあたりではもう皆で写真とりまくりです。
ここは芝生の綺麗な公園があり回りには伝統的な建物が建ち並んでいます。流石に豪華な王宮だなあ、という感じです。 近くには見張りの兵隊さんもいて、その兵隊さんと並んで記念撮影も出来ました。 それにしてもバンコクは朝晩は涼しいのですが昼間は暑い! シンガポールとは違って肌にぎらぎらと突き刺すような暑さです。このあたりで少しへばってきました。 さて王宮を見終わるとお昼になったので昼食です。街中のホテルのバイキング・レストランでタイ料理を食べたあとは、観光ガイドお決まりの買い物です。街中のお土産屋さんを2軒ばかり回りましたが、いかにも観光客向けという感じで結局そこでは何も買いませんでした。午後3時頃にコースが全て終了しホテルに戻りました。
さて夕食までまだ時間があるので、せっかくなのでタイの名物のマッサージを試みてみることとしました。ホテルの紹介で隣のビルにあるマッサージ店に4人で行ってみます。長男はまだ小さいので私と奥さん、長女の3人でマッサージにトライです。 まず椅子に座って足の先を丁寧に洗ってもらいます。その後は6人分くらいのベッドがある部屋に皆で移動。薄いマッサージ着に着替えてベッドの上に3人並んで寝ます。マッサージをする人は訓練されたタイの若い女性3人で時間は2時間たっぷりあります。 足から初めて手や体中やってもらいましたが、思ったほどは痛くなく非常に気持ちのいいものでした。しかしエビ固めみたいに背中をそらされたときは痛かったですね。「いてて! いてて!」と叫んでしまったので回りは大笑いです。恥ずかしい。。。 マッサージも無事終わり夜になりましたので夕食に行きます。昨夜はホテルで食べたので今夜はガイドを調べて街中のふかひれが安くておいしい店「福ふかひれレストラン(Hok Shark Fin)」へ行きます。この店は繁華街シーロム通りの近くにあり「るるぶタイ」に掲載されていましたので行ってみることとしました。
料金をしらべて1回きりの乗車カードを買います。駅は3つ先なので1人20バーツ(60円)と安いものでした。改札はシンガポールのMRTと良く似ています。3両編成の短い電車に乗り込むと中もMRTそっくりです。これはきっとシンガポールのMRTを見習って同じ会社で作らせたのでは、と思います。 さて目指す駅で降り、少し歩きます。暗い夜道はちょっと怖かったですが無事に到着です。バンコクはスリが多いと聞いていましたので、財布などは尻ポケットに入れず横ポケットに入れ手を入れて歩いてきました。 さてこの「福ふかひれレストラン」、中に入ると2階に案内されます。中はさほど広くなく4人テーブルが10個くらいでした。メニューは日本語でも表示されており写真付きなので迷うことはありません。 当然メインのふかひれとカニやエビなどのシーフードを注文したら、確かにおいしかったです、とっても。これで満足して料金は4人で4000バーツ(1万2千円)くらいなので安いと思います。尚、今回は行けませんでしたが、隣のシーフード・レストラン「ナーウイー・シーフード」も評判のいい店で満員でした。
途中で色々と話しかけてくるので、我々は日本人だがシンガポールより来たんだよ、というような会話をして、気分良く夜10時まで演奏を聞いていました。夜の10時でこのロビーは閉まるので、おじさんと記念撮影をした後、今日も疲れたのですぐ寝ることとしました。 ■ 3日目(アユタヤ観光) 今日はいよいよ遺跡の町アユタヤ観光に行きます。アユタヤは昔の王朝で400年以上にわたり栄えた街です。バンコクから北に車で約1時間の距離ですので、行きは車で行きました。
まず驚くのは大きな首だけ切り取られた仏像が入り口にあります。 また、中に入ると木の根に埋め込まれた仏の顔もあります。これは顔より高い位置より撮影すると見張りの人に怒られて罰金とフィルム没収になりますので、しゃがんで撮影しなければなりません。実際に立ったまま撮影しようとした人がいて、警備の人に叱られていました。 奥に進むと大きな塔がたくさん建っています。かなり壊れかかった感じですが、塔によっては途中まで登れるものもありました。 また近くには再現された礼拝堂もあり、中には金箔の仏像などが多くありました。 このあたりは本当に古い遺跡の集まりであり、1つ1つに名前があるようですが良く分かりません。とにかくたくさん写真を撮ってきました。
このアユタヤ遺跡、本当に遺跡らしい遺跡ですばらしいものでした。もっと時間があればたくさんゆっくり見られたのですが、残念ながら2時間ほどしか時間がとれませんでしたので、次回来るときにはアユタヤに一泊してゆっくり見たいと思います。もしこういう遺跡に関心ある方は宿泊して丸1日かけて見るのがいいでしょう。
また裏手に行くとゾウがたくさんいてエサを与えることが出来ます。
入り口には大きな石碑がたっていました。良く見ると「アユチヤ」と書いてあります。その奥は日本人町跡ですが、現在はただの広い公園に過ぎず当時の街並みの痕跡は全くありませんでした。 園内には小さな博物館があります。中には当時の日本の御朱印船や山田長政の銅像、お土産屋などがあります。こんな山の中に昔は日本人がたくさんいたなんて今では信じられません。 続いてこれまた有名なバンパイン宮殿に行きます。この宮殿は1632年にアユタヤ王朝の離宮として建立され、現在でも王室の夏の離宮として利用されている広い宮殿です。 中は広く歩くと相当に疲れるというので、ゴルフ場にあるような電動カートを借りました。 それにガイドのリンさんを含め5人乗ってゆっくり園内を走ります。ここには多くの建物があり、しかもそれらは中国風やイギリス風などの建物が混在していました。いくつかの建物は実際に中に入れますが、現在でも王室の離宮として利用しているので一部区間は立ち入り禁止になっていました。 中をのんびり回ると水と緑がすがすがしい感じの園内でした。
一通り見た後バンパイン宮殿を後にします。
しばらくしてバンコクに到着しそのままホテルへ戻りました。まだ午後の3時頃でしたが皆疲れていたので、しばしお昼寝をしました。 目が覚めたのは夜の7時近くです。今夜の夕食は昨夜行ったふかひれレストランの隣のおいしいと評判のシーフード・レストラン「ナーウイー・シーフード」に行くつもりでしたが、タクシーの運転手に聞いたら今夜はクリスマス・イブなので満席であいていないはず、というので仕方なくホテルの中で食べることとしました。 しかし確かに今夜はクリスマス・イブ、ホテル内のイタリアンレストランやタイ料理レストランに行ったら満席で予約なしでは食べることが出来ませんでした。仕方ないので初日の夜に食べたホテルのテラスレストランにまた行き、テーブルを1つあけてもらいそこで食べました。イブということで生バンドが入っており、周りは正装した西洋人の人が多くいました。でもお勘定にサインする時にびっくり、イブということで初日には5000バーツ(1万5千円)だったのが今夜は8000バーツ(2万4千円)も取られてしまいました。 食後はまたロビーに行きピアノのおじさんの演奏に聞きほれていました。明日でシンガポールに帰るんだよ、と話したらおじさんと子供たちは寂しそうにしていました。
これもイブの演出なのでしょう。久し振りに見る花火の美しさにしばらく見とれてしまいました。まさかバンコクまで来て花火を見ることが出来るなんて予想もしていなかったので感激、子供たちも大喜びでした。バンコク最後の夜にいい思い出が出来ました。 ■ 4日目(バンコク最終日) 楽しいバンコク旅行も今日が最後です。
飛行機は夕方でホテルのチェックアウトはお昼なので、午前中は買い物に行くこととしました。まずその前にホテルのプールに入りたい、と子供が言うので少しの間行ってきました。 次は本命の買い物です。行く先は1つ、タイシルクで有名な「ジム・トンプソン本店」です。この店はスカイトレインで3つめのサラデーン駅から歩いてすぐの所にあります。 駅を降りてびっくり! 駅前通りの両側は日本語の看板がたくさんあります。タニヤ・プラザとかお寿司屋さん、はてはバーなどの飲み屋さんまで非常に多くの日本語看板が乱立しています。ここはきっと日本人向けの歓楽街なのでしょう。バンコクの駐在員が多く来ている所かな、と思いながら歩いていきます。 シンガポールではオーチャードのカッページ・プラザやオーチャード・プラザには日本語のバーがたくさん入っていますが、そこと同じような所なのでしょう。
中に入ると100%タイシルクの商品がたくさんあります。皆でいろいろ品定めをして好きなものを買い込みました。私はシルクのネクタイ2本を購入しました。店内を見て歩くとしだいに喉が渇いてきましたので、店内にあるカフェで休憩しました。 このカフェ、こじんまりしていますがケーキもあったりしてなかなかいい味でした。隣のテーブルには日本人の女性2人の旅行者がいたりして、この店には日本人も多くくるみたいです。 買い物の後はホテルに戻りチェックアウトし空港へ向かいます。
シンガポールのチャンギ国際空港に到着した時は、わずか4日しか離れていなかったのにとても懐かしい感じがしました。今夜は疲れたので帰ってすぐ寝ることとしました。 こうして4日間のバンコク旅行は終わりました。シンガポールから家族で始めての海外旅行でしたが非常にいい思い出になったので、また機会を見てどこかへ行きたいと思います。 (2003年1月5日) |
![]() |
![]() |