セントーサ島

セントーサ島地図
セントーサ島へは2回行きました。
1回目は昨年2001年8月、赴任して間もない頃、まだ単身赴任時代に夏休みを利用して家族を日本より呼び寄せた時。2回目は今年2002年8月、日本より娘の友達が遊びに来たときです。
セントーサ島はシンガポールでは代表的な観光地であり、いつも観光客で混雑しています。

セントーサ島への入り方は3通りあります。
<1>ロープウエイ・・・これは最もポピュラーな入り方で、本島のマウント・フェーバーという小高い山の上から出ており、途中ワールド・トレード・センター(WTC)を経由しセントーサ島までつながっています。WTCはフェリー・ターミナルでもあり交通の便が良いので、ここから行くのが一般的です。

<2>バス・・・MRTティオン・バル駅前よりセントーサ行きの専用バスが出ています。1時間に数本発着しておりほとんど待たずに乗れます。横には大きく「SENTOSA」と書いてありますので、すぐ分かります。これはセントーサ島へは橋を渡って入ります。

<3>自家用車、タクシー・・・橋を越えれば入れますが、つい最近まで混雑防止のため昼間は一般車は進入禁止になっていました。現在はOKになったようです。島の入り口で入島料を支払います。(S$2くらい)

WTCロープウエイ中継点 ロープウエイ乗り場
WTCロープウエイ中継点 ロープウエイ乗り場
お勧めはやはりロープウエイです。
WTCの敷地内に15階建てくらいの大きなビルがあり、その最上階より出ています。入場券(島に入るのに入島料を取られます)とロープウエイのチケット売り場が下にありますのでそこで購入します。その時にパックで海底水族館や博物館などのチケットも売っていますので、必要に応じ同時に購入すればよいでしょう。

眼下に望む豪華客船
眼下に望む豪華客船
さてこのロープウエイに乗ってみます。
乗ってすぐ、いきなり海の上に出ます。これがまた非常に高いので最初はとても怖く感じます。また最近のロープウエイは床まで全面ガラス張りのモデルもあり、これは特に怖く感じます。最高地点は70mくらいあるようなので尚更です。
間もなく眼下にクルージング用の客船が停泊しているのが見えます。
それを越えてしばらくすると間もなくセントーサ島の駅に到着しますが、とにかく最初は怖かったですね。でもこれまで大きな事故はほとんどないので安全なのでしょうが、一度だけ小型飛行機が衝突してしまいロープウエイが1つ落下して乗客が死亡した事故があったようです。


広場にある水を吐くドラゴン
広場にある水を吐くドラゴン
さてセントーサ島の駅に到着し出口を出ると左右に分かれている階段があります。右へ降りる方へ行くと島の南部に出ますが、最初は左に登って行くのがいいでしょう。お土産屋さんを通り抜けると、そこが島の入り口になっています。

目の前の広場には水を吐くドラゴンの大きな人形があり、たいていここでまず記念撮影です。また、この広場には時々ヘビを持ったおじさんがいて、お金を払うとヘビを首にまいてくれて記念撮影してくれますが、私は気持ち悪くてやったことはありません。子供には人気です。

この広場の正面には蝋人形や蝶を飾った博物館がありますが、私は入ったことはありません。戦争中の状況とか飾っているようなので興味ある方は見たら面白いかもしれません。
尚、この広場の左側には簡単な喫茶コーナーがあり、海峡を見ながらジュースを飲んで一休みするのが気持ちいいです。

(2003年11月27日追記)
中国風の飾り物 昔の生活風景
中国風の飾り物 昔の生活風景
この博物館にはその後行ったときに入って見ました。中には昔のシンガポールの庶民の生活や戦争中の様子を模した本物そっくりの蝋人形がたくさんあります。
しかし戦争中のものは日本軍の駐留時代の残酷な写真や拷問器具なども多くあり、見ていてあまり気持ちいいものではありません。やはりアジア諸国での日本軍のふるまいは未だに深い傷跡を残しているものだ、としみじみ考えさせられます。
シンガポールにはこの他にもチャンギ博物館など日本軍の侵略を示す記録が多く残されています。

第二次世界大戦の記録 日本軍を示す日の丸 本物そっくりの日本軍の蝋人形
第二次世界大戦の記録 日本軍を示す日の丸 本物そっくりの日本軍の蝋人形

2002年にリニューアルしたセントーサ・バス
2002年にリニューアルしたセントーサ・バス
また広場の右側にはバス乗り場があり、ここから主なポイントへ移動出来ますし、先ほどのロープウエイの出口より右へ降りるとモノレール乗り場があります。このモノレールは島内を一方通行でぐるっと一周しており、バスはあちこち走り回っていますので、利用すると便利でしょう。
このモノレールとバスは全部無料で乗り放題です。最初に訪問した時は当然有料と思い、何となくお金がもったいないので暑い中をさんざん歩きましたが、いざ帰る時になって、実は無料であったことに気づき非常に悔しい思いをしました。
少しは歩くのがいいでしょうが、とにかく暑いのでなるべくこれらの乗り物をうまく使うことをお勧めします。

マーライオンタワー 展望台からの眺め
マーライオンタワー 展望台からの眺め
さて我々は乗り物に乗る前にまっすぐ左前方にあるマーライオン・タワーに向かいます。
これはやはり10階くらいある大きなマーライオンで1階はお土産屋などがあり、エレベータで頭のてっぺんに行くと展望台があります。この展望台は360度見渡せますし風がとても心地よいです。またマーライオンの口の所からも展望出来ます。
なおこのマーライオン、夜になると目からレーザー光線を発射してとても綺麗なようです。場合によっては夕方から夜にかけて訪問し、レーザーを発するマーライオンを見るのもいいかもしれません。

遊歩道の真ん中の人口の川
遊歩道の真ん中の人口の川
このマーライオンから海に向かいます。
海へは綺麗に整備された遊歩道がありますが、その真ん中には人口の小さな川が流れています。子供たちは裸足になってこの川の中を歩いていきます。この川はぐねぐね曲がりくねっており、障害物が多く作られているので歩きにくそうです。

しかもこの川、ところどころ突然水が吹き出るようになっており、うっかり避けきれないと全身水だらけになってしまいます。

ビーチバレーで遊ぶ人々 子供たちは大喜び
ビーチバレーで遊ぶ人々 子供たちは大喜び
海に出るとそこは綺麗な砂浜です。シンガポール本島の海は汚いのですが、こちらは少しは綺麗に見えます。
海辺の砂浜では多くの人がビーチバレーをやっていたりしますし、一部の方は泳いでいます。子供たちはまたすぐ裸足になって砂浜を走っていきます。本当に元気なものです。

モノレール
モノレール
ではここからモノレールに乗ってみることとします。
モノレールは全て無料で乗り放題。運転間隔も5分ごとくらいで走っていますので、気軽に乗ることが出来ます。
このモノレールはセントーサ島の中を左回りに大きくぐるっと一周走っており、駅は10箇所くらいありますので、暑い中を歩くよりも有効に利用したらいいでしょう。

本当ならすぐ近くに海沿いの大きなプールがあり、そこにはピンクのイルカがいて一緒に遊べますが、今日は時間もないのでそこはパスして本命の海底水族館に向かいます。

セントーサ・ゴルフクラブ
セントーサ・ゴルフクラブ
このモノレールは窓ガラスがなく吹き抜けなので、風がよく通り気持ちいいものです。よく見ると天井にジャバラがついており最初は何かと思いましたが、引っ張ってみるとガラガラと窓の下までおりてきます。これはきっと雨よけなのでしょう。なかなかよく考えられて作られています。
ちょっと走ると島の東側を大きくぐるりと回るようになりますが、その時に左側にセントーサ・ゴルフクラブが見えます。みると傾斜が急な作りで難しそうです。少し走ると今度は右側に同じゴルフクラブが見えます。ここのコースは手入れがよく非常に綺麗でした。難しいコースのようですが、一度はここでプレイしてみたいものです。

(2003年9月8日追記)
その後ここでは数回ゴルフをしましたが、見た目の綺麗さとは裏腹に非常に難しいコースです。タンジョン・コースとセラポン・コースと2つあるPAR72で、いずれも狭くてOBゾーンや池が多く苦労します。ボールをよくなくすのでたくさん用意しなければなりません。しかし途中何箇所かは海が見えるホールとなっているので景色は最高です。タンジョン・コースの高台にある東屋にはサルだけでなく何と孔雀も出てきて、運が良ければ孔雀が羽を広げる所を見ることが出来ます。難しいですが楽しめるゴルフ場です。


ここを抜けると今度は島の北側の海沿いに走ります。海の向こうにはシンガポール本島が見えています。
このあたりは景色もよくモノレールもあえてゆっくり走ってくれます。こういう気遣いは嬉しいものです。

しばし走って海底水族館の駅に到着します。駅をおりたらすぐ水族館なので早速入ってみます。
入ってすぐ右側には小さな水槽がありヒトデなどが入っており、手で触ることが出来ます。
その先にはまず普通の水族館のように水槽が並びますが、ここの目玉は名前通り海底水族館ですので、そちらへ進みます。

トンネルの周りを泳ぐ魚の群れ
トンネルの周りを泳ぐ魚の群れ
階段をおりてゆくと海底水族館の入り口があります。
作りは海底に2メートル幅くらいの透明のトンネルを通しており、そこにゆっくり動く歩道がありますのでそこに立って見ることが出来ます。そこには無数の魚が泳いでいます。小さな魚の群れや大きなエイなどの魚もおり、ゆっくり楽しむことが出来ます。出口の方にはジュゴンもいたりします。
ぐるっと一周して5分くらいでしょうか。意外と短いですが、歩道よりおりると立ち止まってゆっくり見ることも出来ますので結構楽しめます。
ここは何回でも見れますので、一度で物足りなければもう一回見るのもいいでしょう。

クラゲ
クラゲ
トンネルを出るとまた水槽がたくさんあります。
ここにはどちらかというと小さな魚たちを見ることが出来ます。一番印象に残ったのはクラゲでしょうか。青い水の中で泳いでいる透明のクラゲは非常に綺麗でした。ふわふわとゆったり泳いでいます。
また、その奥には熱帯魚もいたりして、なかなか楽しめます。
しばらくここで鑑賞し涼しんでいましたが、流石に時間がたつと寒くなってきたので、外に戻ることとしました。

外にはレストランがありますので、ここで簡単な食事と飲み物で一服です。
この吹き抜けのレストラン、タバコも吸える上に食べ物も結構おいしいので私のお気に入りです。前回も今回もここで休憩しました。

バスの車内光景
バスの車内光景
しばし休み疲れが抜けた所でそろそろ帰ることとしました。出口には池があり大きな亀が何匹か泳いでいました。

帰りはまたロープウエイを使いますが、そこまで今度は無料乗り放題のバスに乗ってみます。このバスもモノレールと同じようになぜか窓ガラスがなく風が通って気持ちよいものでした。ここからロープウエイ乗り場までは約5分で到着します。

ロープウエイのセントーサ駅
ロープウエイのセントーサ駅
帰りはまた怖いロープウエイです。
来るときは怖かったですが、帰りは慣れたせいでしょうか、さほど怖く感じませんでした。
乗ってセントーサ島を離れるときはちょっと寂しい感じがしますが、どうせすぐ近くなのでまた来ようと思います。

なお今回は行きませんでしたが、水族館のすぐ先にはシロソ砦という戦争中の砲台の跡地があり、本物の大砲などが残っています。その他にも島の西部を抜ける山の中の遊歩道などもあり、暑くない日にはそこをゆっくり歩くのも楽しいでしょう。

セントーサ島はさほど大きくない島ですが、このように見所はたくさんありますので、一日で一気に見ようとするのはかなり厳しいと思います。出来れば2回か3回に分けて各ポイントをゆっくり1つ1つ見て楽しむのがいいと思いますが、日本から観光で来る方はそうもいかないでしょうから、その場合は一日朝から夕方まで時間をたっぷり取ることが必要です。
もしくは昼から入って夕方マーライオンタワーが目からレーザー光を発するところを見るのもいいでしょう。その時は近くで色々と催し物もやっているようですので。

1つだけ問題は、やはりシンガポール一番の観光ポイントなので料金が高いことですね。ロープウエイ、入島料とは別に各アトラクションで入場料をとられますので、食事代などと合わせると半日観光でも1人S$70(5000円)くらいは平気でかかってしまいます。

でもそれだけ払う価値は十分あると思いますので、シンガポールに来られたら是非一度は立ち寄ってみて下さい。

(2002年11月7日)
back next