エスカレータのマナー向上 (2002-09-27)
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MRTティオン・バル駅裏口のエスカレータ |
私が赴任した昨年2001年6月より今年の春先まで、シンガポールでのエスカレータのマナーは最悪でした。
日本では急ぐ人のために右か左に並んで立って、片側を空けるのが常識ですが、こちらはマイペースの中国系民族らしく、てんでんばらばら好き勝手に立っているので、急ぐときには人をかきわけながら走って行くのに一苦労でした。また、カップルは手をつないで並んで立ったりして、本当に邪魔くさいというのが本音だったのです。
しかしこの4月頃からでしょうか、MRTのエスカレータに「Keep Left(左側に並んで立ちなさい)」という掲示がされるようになり、「おっ〜」と思いました。しかし相変わらず自分勝手な中国系民族のこと、皆でそれを無視しまくり、てんでんばらばらに立っているので、これはダメだな〜、と思っていた所。。。
先日、久し振りにMRTに乗りました。
夕方のラッシュ時に中心部のシティー・ホール駅でおりてエスカレータに乗ろうとしたら、、、
何とほとんどの人が左側に並んで立っており、右側はきれいに空いています!
いや〜、これには驚きました。本当に。日本と同じ光景です。
たまにこのあたりが分からず右側に立っている若い女性や年配の男性もいましたが、人が右側を駆け上がって行くと流石に気付くのでしょう、さっと道を空けます。
私もせっかくなので右側を歩いて見ましたが、すっと通れるので非常に気分が良かったです。
また、MRTに乗る時は従来はドアが開くと中の人が降りる前にさっさと乗り込んでくるので頭にくることも多かったのですが、気のせいかちゃんと降りるのを待つ人が増えた感じがします。
基本的にわがままなシンガポーリアンでも、人のためにちょっとした我慢をすることを覚えてきたのでしょう。
「衣食足りて礼節を知る」ではないけど、先進国ではこのような「人に対する気遣い、マナーを守る気持ち」がありますよね。シンガポールはこれまでそういうのがあまり見られず、結構みんな好き勝手な態度を取っているので、これは中国系民族の特徴か、まだまだ後進国なんだなあ、と思っていました。しかし今回の例を見るに、これでようやく先進国らしくなってきたかな、と思い、なんか安心しました。
早く他の部分(車の運転マナー、歩道を広がってゆっくり歩かない、などなど)でもこういうマナーが定着して、本当に豊かな先進国らしい上品な国になってもらいたいものです。やはりシンガポールは好きな国ですから。
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