全席シートベルト強制化 (2002-06-20)

2002年5月より突然シンガポール島内を走るすべての乗用車の全席シートベルト着用が強制化されました。
これまではもともと前席のみの着用義務でしたが、今度は後席も含め乗車全員がシートベルトを締めないと違反になってしまいます。
ちなみに違反した場合の罰則は、1人当たり罰金S$120(8400円)、及び運転者は減点3点です。
つまりもし4人乗車していて違反すると罰金は合計S$480(3万3600円)にもなります。

シンガポールのタクシー
これで深刻なのはタクシー。
これまで後部座席への乗客でシートベルトを締める人はほとんどいませんでしたが、今回より乗客も締めていないとその分の罰金と減点が運転手にかかってしまいますので大変です。
罰金のみならず減点も大きく、持ち点は24点なので8回違反すると免許取り消しになってしまい、運転手にとっては死活問題になります。
そのため現在タクシーに乗ると運転手よりシートベルトを締めるよう強く要請されます。しかしうるさい乗客もおり、なんで締めなければならないのか、とクレームをつける人もいて運転手は説明に苦労しているようです。

取り締まりもしっかりやっているようで、ミニバイクに乗った婦人警官が車の間を走りながらシートベルト着用状況をチェックしていますので要注意です。

1つ面白い話題があって、トラックの荷台に乗っているワーカーはシートベルトを締めなくてもいいのか、という市民からのクレームもあったようです。それに対する警察の答えは「荷台にはもともとシートベルトがないので締めたくても締められない。だから違反ではない。」というものでした。
本音はそこまで厳密に取り締まると、各種作業に支障が出るので現実的ではない、ということのようであり、少しは市民生活に対する配慮があるようです。


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